最新記事
バングラデシュ

バングラデシュ暫定政権発足...「グラミン銀行」ユヌス氏が首席顧問に就任

2024年8月9日(金)09時46分
ムハマド・ユヌス

バングラデシュのハシナ首相辞任を受けて、暫定政権を率いることが決まったノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス氏が8日、治療を受けていたフランスから帰国した。ダッカの国際空港で撮影。(2024年 ロイター/Mohammad Ponir Hossain)

バングラデシュで8日、ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス氏率いる暫定政権が発足した。ハシナ首相の辞任と国外逃亡につながった抗議デモによる混乱から国を立て直す意向を示した。

ユヌス氏は暫定政権の首席顧問として、国の安定回復と新たな議会選挙実施に取り組む。


 

就任後の国民向け演説で「残忍な独裁政権は終わった」と表明。「政党に関係なく、民主主義、正義、人権、恐れのない表現の完全な自由が全ての人に与えられる。それがわれわれの目標だ」と述べた。

ユヌス氏は同日、治療を受けていたフランスから帰国し、ダッカの空港で軍の幹部や学生リーダーらの出迎えを受けた。学生のデモ隊が国を救ったとし、「学生たちがどんな道を示しても、それに従って前進する」と表明していた。

ユヌス氏は暫定政権の顧問13人と共に大統領官邸で宣誓就任した。抗議デモを主導した学生リーダー2人が名を連ねた一方、ハシナ氏が率いてきた政党「アワミ連盟(AL)」のメンバーは含まれていない。当局者によると、今後さらに3人の顧問が就任する予定。

ユヌス氏は貧困層に無担保で少額融資をする「グラミン銀行」を立ち上げたことで知られ、貧困撲滅に貢献した功績で2006年にノーベル平和賞を受賞している。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 世界最高の投手
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年11月18日号(11月11日発売)は「世界最高の投手」特集。[保存版]日本最高の投手がMLB最高の投手に―― 全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の2025年

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ロイターネクスト:DBSトップ、中国は技術や政府の

ワールド

ウクライナ当局、エネルギー業界不正取引巡り7人を起

ビジネス

データセンター向け半導体は1兆ドル市場へ、利益3倍

ワールド

米の輸出制限ルール、一時停止後の取り決め協議継続へ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ギザのピラミッドにあると言われていた「失われた入口」がついに発見!? 中には一体何が?
  • 2
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    コロンビアに出現した「謎の球体」はUFOか? 地球外…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「流石にそっくり」...マイケル・ジャクソンを「実の…
  • 8
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 9
    【銘柄】エヌビディアとの提携発表で株価が急騰...か…
  • 10
    【クイズ】韓国でGoogleマップが機能しない「意外な…
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 9
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中