バイデン大統領「撤退表明」は1分前に側近へ連絡、2日間で決断=関係筋
バイデン米大統領は21日午後、再選レースからの撤退を突然発表した。事情に詳しい情報筋によると、上級スタッフの多くが決断を知らされたのは発表直前だった。米首都ワシントンで11日撮影(2024年 ロイター/Yves Herman)
バイデン米大統領は21日午後、再選レースからの撤退を突然発表した。事情に詳しい情報筋によると、上級スタッフの多くが決断を知らされたのは発表直前だった。前日の時点では選挙戦を続ける意向とされていただけに、関係者には衝撃が走った。
匿名を条件にロイターの取材に応じた情報筋によると、バイデン氏は20日夜に大統領選からの撤退を決断し始めた。党内の一部からの撤退圧力にもかかわらず、それまで何週間も選挙選にとどまる考えを示していた。
しかし、21日午後1時45分、バイデン氏は上級スタッフらに心変わりしたことを明かし、撤退を伝えたという。そして、その1分後にX上で表明した。
81歳のバイデン氏を巡っては、トランプ前大統領との先月のテレビ討論会で精彩を欠き、民主党内から撤退を求める声が広がっていた。
関係者2人によると、バイデン氏は発表前の2日間で、世論調査などのデータを精査し、再選の見込みがないとの結論に至った。ホワイトハウス高官によると、決断には悩んだものの決心すると直ちに動いた。
また、バイデン氏とハリス副大統領は発表に先立つ21日に繰り返し協議をしたという。
バイデン氏は新型コロナウイルスの陽性反応が出た17日からとどまっていたデラウェア州の自宅で、上級スタッフらに間もなく公表することになる発表文を読み上げた。
スタッフの1人は「バイデン氏はわれわれに書簡を読み上げ、自分の考えを理解するよう求めた。この48時間、決断と格闘してきた」と語った。
このスタッフは「決定は本当に密かに行われていた。ほとんどのスタッフにとっては驚きだった」と話した。
大統領首席補佐官のジェフ・ザイエンツ氏はその後、ホワイトハウスの上級スタッフを招集し、この決定を伝えたという。
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