最新記事
南シナ海

中国海警局、南シナ海でフィリピン船舶に衝突 双方が非難の応酬

2023年12月11日(月)11時39分
ロイター
フィリピン船に放水砲を使用する中国海警局の船

フィリピンと中国は12月10日、南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁、中国名・仁愛礁)周辺で起きた船舶の衝突を巡り互いを非難した。写真は同日、フィリピン船に放水砲を使用する中国海警局の船。フィリピン当局の提供写真(2023年 ロイター)

フィリピンと中国は10日、南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁、中国名・仁愛礁)周辺で起きた船舶の衝突を巡り互いを非難した。

フィリピンの沿岸警備隊は、中国側が放水砲を使用した上、フィリピンの補給船と沿岸警備船に衝突し、1隻が「深刻なエンジン損傷」を受けたと非難した。一方、中国海警局はフィリピン船が意図的に衝突したと主張した。

フィリピンは9日にも、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)周辺で水産当局の船に中国海警局が放水砲を使用し、「違法で攻撃的な行為」を行ったと非難していた。

中国海警局は10日の事案について、フィリピン船2隻が度重なる警告を無視し、「中国政府の許可なく南沙諸島の仁愛礁に隣接する海域に不法に侵入した」と説明。うち1隻が急旋回し、海警局の船に意図的に衝突したとし、責任は完全にフィリピン側にあると主張した。

同局の報道官はフィリピンに「挑発行為」をやめるよう求め、中国は自国の海域で「法執行活動」を継続すると述べた。

カールソン在フィリピン米国大使はX(旧ツイッター)で、中国の行為は「自由で開かれたインド太平洋に反して地域の安定を損なう」と批判した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:ドローン大量投入に活路、ロシアの攻勢に耐

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダックほぼ変わらず、トラ

ワールド

トランプ氏、ニューズ・コープやWSJ記者らを提訴 

ビジネス

IMF、世界経済見通し下振れリスク優勢 貿易摩擦が
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 3
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウザーたち
  • 4
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 5
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 6
    「二次制裁」措置により「ロシアと取引継続なら大打…
  • 7
    「どの面下げて...?」ディズニーランドで遊ぶバンス…
  • 8
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 9
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 10
    アフリカ出身のフランス人歌手「アヤ・ナカムラ」が…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 8
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 9
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中