最新記事
アフリカ

仏マクロン、ニジェール駐留軍の年内撤収を表明 アフリカでの影響力、ロシアが拡大するか

2023年9月25日(月)11時59分
ロイター
「フランスはもう要らない」と書いた紙をもってデモをする人々

フランスのマクロン大統領は9月24日、7月にクーデターが起きた西アフリカのニジェールから駐留軍を撤収すると発表した。写真は仏軍拠点前で「フランスはもう要らない」と書いた紙などを持って抗議活動を行う人々。8月30日、首都ニアメーで撮影(2023年 ロイター/Mahamadou Hamidou)

フランスのマクロン大統領は24日、7月にクーデターが起きた西アフリカのニジェールから駐留軍を撤収すると発表した。サハラ砂漠南部のサヘル地域におけるフランスの影響力やイスラム過激派対策にとって大きな打撃となる。

フランスのテレビ局とのインタビューでマクロン氏は、駐留兵士1500人を年内に撤退させるとし、軍事政権の人質にはならないと強調した。

ニジェールの首都ニアメーではクーデター後、旧宗主国であるフランスの軍撤収を要求するデモが繰り返し行われてきた。フランスの撤退によって、アフリカにおけるロシアの影響力拡大に対する西側諸国の懸念が強まるとみられる。

マクロン氏は軍政を正当な政権と認めることを拒否してきたが、仏軍の撤収は軍政の意見も聞いて進める考えを示した。

また、同国駐在の大使も直ちに帰国させると述べた。

クーデターが起きるまで、ニジェールはフランスと米国にとって安全保障上の重要なパートナー国で、サヘル地域における過激派組織「イスラム国」(IS)対策の拠点だった。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

キャリア
AI時代の転職こそ「人」の力を──テクノロジーと専門性を備えたLHHのコンサルティング
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場・序盤=反落、米中貿易戦争巡る懸念で 

ビジネス

日本の経済成長率予測を上げ、段階的な日銀利上げ見込

ビジネス

今年のユーロ圏成長率予想、1.2%に上方修正 財政

ビジネス

IMF、25年の英成長見通し上方修正、インフレ予測
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 3
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道されない、被害の状況と実態
  • 4
    メーガン妃の動画が「無神経」すぎる...ダイアナ妃を…
  • 5
    車道を一人「さまよう男児」、発見した運転手の「勇…
  • 6
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 7
    筋肉が目覚める「6つの動作」とは?...スピードを制…
  • 8
    連立離脱の公明党が高市自民党に感じた「かつてない…
  • 9
    あなたの言葉遣い、「AI語」になっていませんか?...…
  • 10
    1歳の息子の様子が「何かおかしい...」 母親が動画を…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 7
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 8
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 9
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 10
    トイレ練習中の2歳の娘が「被疑者」に...検察官の女…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中