最新記事

ロシア

プーチンの愛人と噂される元清掃員、大富豪になっていた...その驚きの資産額(ロシア報道)

2023年1月15日(日)19時30分
ダニエル・オング
ウラジーミル・プーチン大統領

ウラジーミル・プーチン大統領(2023年1月) Sputnik/Mikhail Klimentyev/Kremlin via REUTERS

<複数の不動産やスキーリゾートの経営権、大手金融機関の株式なども保有していると、ロシア独立系メディアが報じた>

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の愛人とされるスベトラーナ・クリボノギフが、1億ドルを超える純資産を保有していることが分かったとロシアメディアが報じた。

■【写真】プーチンの愛人とされるクリボノギフと、彼女が所有する超豪華マンション

ロシアの独立系メディア「Mozhem Obyasnit(モーヘム・オブヤスニト)」が、別の独立系メディア「プロエクト」による推定を引用してメッセージアプリ「テレグラム」に投稿した内容によれば、元清掃員であるクリボノギフの純資産は、77億ルーブル(1億900万ドル)にのぼるという。

これに加えてクリボノギフは、ロシア第二の都市であるサンクトペテルブルクに広さ130平方メートルの高級アパートを所有しているとされている。

モーヘム・オブヤニストが入手した記録によれば、彼女がこの物件の所有者になったのは2004年8月。プーチンとの間にできたとされる娘のエリザベータ(またはルイーザ)を出産したわずか数カ月後のことだ。また記録によれば、クリボノギフはこのアパートにある地下駐車場の駐車スペースも所有している。

問題の高級アパートは19世紀半ばに建てられた賃貸物件で、2001年に外観のリノベーションが行われている。不動産会社の目録には、「豊かな緑や花に囲まれベンチや遊び場を備えた、外からは見えない中庭」が特徴だと記されている。

銀行やスキーリゾートの共同所有も

さらにクリボノギフはサンクトペテルブルク市内に、この物件のほかにも、少なくとも2つのアパートを所有しているという。1つ目は市内を流れる川の中州であるカーメンヌイ島にあるアパートで、2022年の賃貸料は1カ月あたり70万ルーブル(9900ドル)だった。2つ目はフォンタンカ運河のほとりにあるアパートだ。

クリボノギフはさらに、ロシアのプライベートバンク大手「バンク・ロシア」の共同オーナーだとも報じられている。同銀行を支配しているのは、プーチンの盟友であるユーリ・コワルチュクだ。クリボノギフは、この銀行の少なくとも8億ルーブル(1130万ドル)相当の株式を保有しているとされる。

また世界の富豪の租税回避などについて暴露した財務資料「パンドラ文書」によれば、クリボノギフとコワルチュクはソチにあるイゴラ・スキーリゾートも所有している。

クリボノギフは学生時代に経営学を学び、1990年代にまだサンクトペテルブルクの副市長だった頃のプーチンと出会った時には清掃員として働いていた。その後、彼女は2003年3月に娘のエリザベータ(ルイーザ)を出産。当時プーチンはまだ、元客室乗務員のリュドミラ・シュクレブネワと結婚していた。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

ECB、6月以降の数回利下げ予想は妥当=エストニア

ワールド

男が焼身自殺か、トランプ氏公判のNY裁判所前

ワールド

IMF委、共同声明出せず 中東・ウクライナ巡り見解

ワールド

イスラエルがイランに攻撃か、規模限定的 イランは報
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負ける」と中国政府の公式見解に反する驚きの論考を英誌に寄稿

  • 4

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 5

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 8

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 8

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中