最新記事

英中外相会談

英外相、中国デビューで痛恨の言い間違い「妻は○○人です」

UK Foreign Secretary Misidentifies Wife's Ethnicity

2018年7月31日(火)13時30分
ジェイソン・レモン

失敗してしまったハント英外相と中国の王毅外相(北京、7月30日) Jason Lee-REUTERS

<外相就任後初のご機嫌伺いに訪問した中国で、よりにもよって中国を「あの国」と間違えてしまいました>

7月上旬に着任したばかりのジェレミー・ハント英外相は30日、中国を初めて公式訪問。その外相会談の席で妻の国籍を間違える一幕があった。

北京で中国の王毅外相と会談を行ったハントは、自らと中国とのつながりをアピールしようと、19歳の時にバックパッカーとして中国旅行をした経験に言及。さらに自分の妻は「日本人だ」と紹介したが、これが間違い。ハント夫人は中国人だ。

ハントは「私の妻は日本人なんです」と言った後に、慌てて「いや、中国人なんです」と発言を訂正。この言い間違いを軽いミスで済まそうと「これはひどい間違いだ」と続けたが、会談の席はぎこちない笑いに包まれた。

「私の妻は中国人で、子どもたちは半分中国人です。子どもたちの祖父母は中国人で、西安で暮らしています。中国には強い家族のつながりがあるんです」とハントはさらに説明した。

よりによって「日本」

この失態に、ツイッターのユーザーたちがすぐに反応。ハントに対する批判コメントが多数投稿された。

オンラインビジネス誌クォーツのアームナ・モーディン記者は、次のようにツイート。「イギリスの新外相であるジェレミー・ハントは、初の中国公式訪問で中国人女性を日本人と呼んだ。しかもその女性は彼の妻だ」

BBCは、ハントの言い間違いがなぜ「大失態」なのかを記事で説明した。

記事は「中国政府のご機嫌取りをしようとする上で、中国をそのほかの国と間違えるのはまずい」と指摘。「しかも日本と間違えたというのは、おそらく最悪の失敗だ」とし、中国と日本の間には苦々しい対立の歴史があり、緊張関係が続いていると説明した。

BBCはまた、アジア人についてよくある人種差別的な考え方についても指摘した。

「東アジア系の人は『みんな同じ顔に見える』とよく冗談で言われるが、東アジアの多くの人はこれについて、人種差別と感じている」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナのエネ相が辞任、司法相は職務停止 大規模

ビジネス

米国株式市場・序盤=ダウ一時最高値、政府再開の可能

ビジネス

米中に経済・通商協力の「極めて大きな余地」=中国副

ワールド

ECB総裁、5月からBISの主要会合議長に パウエ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 2
    炎天下や寒空の下で何時間も立ちっぱなし......労働力を無駄遣いする不思議の国ニッポン
  • 3
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編をディズニーが中止に、5000人超の「怒りの署名活動」に発展
  • 4
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 5
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 6
    ついに開館した「大エジプト博物館」の展示内容とは…
  • 7
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    「麻薬密輸ボート」爆撃の瞬間を公開...米軍がカリブ…
  • 10
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 5
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 9
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中