最新記事

アメリカ政治

米上院が税制改革法案を僅差で可決 法人税20%の実現に大きく前進

2017年12月4日(月)08時51分

12月2日、米上院は、法人税の税率を現行の35%から20%に引き下げることなどを柱とした税制改革法案を賛成51、反対49の小差で可決した。ワシントンの連邦議会議事堂で2016年12月撮影(2017年 ロイター/Joshua Roberts)

米上院は2日、法人税の税率を現行の35%から20%に引き下げることなどを柱とした税制改革法案を賛成51、反対49の小差で可決した。

トランプ大統領と与党共和党にとって、今年1月の政権発足以来初めての大きな成果の実現に近づいたことになる。

1980年代以降で最大の税制改革となるが、共和党議員らが米経済を一段と押し上げると主張する今回の大型減税によって、すでに20兆ドルある米国の負債に、さらに10年間で1.4兆ドルの財政赤字が加わるとみられている。

下院は内容の異なる独自案を可決済みで、両院協議会で法案の一本化作業に入る。週明けには協議が開始される見通し。一本化された法案が大統領に送付され、署名を経て正式に成立する。

民主党議員48人は全員反対に回ったが、共和党が52人と過半を占める上院では、可決を阻止することはできなかった。

共和党議員では、財政赤字拡大を容認できないとして、ボブ・コーカー議員のみが反対に回った。

トランプ大統領と共和党にとって、税制改革法案の成立は、来年11月の中間選挙での勝利に向け、非常に重要な節目とみられている。

[ワシントン 2日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:トルコのエルドアン大統領、ガザ停戦合意仲介で

ワールド

米政権、貿易相手国の薬価設定巡り新たな調査計画 F

ワールド

中国、「台湾光復」記念行事開催へ 台湾は反発

ワールド

ロシアがキーウに夜間爆撃、2人死亡 冬控えエネ施設
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 5
    米軍、B-1B爆撃機4機を日本に展開──中国・ロシア・北…
  • 6
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 7
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 8
    汚物をまき散らすトランプに『トップガン』のミュー…
  • 9
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 10
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 5
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 6
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 7
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 8
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 9
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 10
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中