最新記事

貿易

メキシコ産の車、アメリカ製部品比率はトランプ政権の公表値以上

2017年10月10日(火)12時33分

10月9日、メキシコ自動車工業会(AMIA)は、同国産の自動車に使われる米国製部品の比率はトランプ政権の公表値をはるかに上回るとの見解を示した。写真はAMIAのロゴ。メキシコシティ で5月撮影(2017年 ロイター/Carlos Jasso)

メキシコ自動車工業会(AMIA)は9日、同国産の自動車に使われる米国製部品の比率はトランプ政権の公表値をはるかに上回るとの見解を示した。

メキシコ、米、カナダの3カ国は北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の第4回会合を今週11─15日にワシントンで行う。

米商務省は先月、経済協力開発機構(OECD)の付加価値貿易統計を分析した結果、メキシコとカナダからの輸入品における米国の付加価値製品の比率低下が示されたと発表した。

同省は、NAFTA発効から1年後の1995年から2011年までにメキシコとカナダから輸入された自動車製品について米国の付加価値製品の比率は、メキシコは26.5%から18.1%へ、カナダは34.9%から26.4%へそれぞれ低下したと指摘。NAFTA再交渉にあたり、域内で生産された部品をどの程度使えば完成品の関税をゼロにするかを定めた「原産地規則」の厳格化が必要だとした。

AMIAのエデュアルド・ソリス会長は9日の記者会見で、米政府の数字はAMIAの分析結果とは一致しないと発言。独自の分析では、メキシコの製品に米国製品が使われる割合は37─39.5%だとし、カナダの製品における米国製品の割合は48─52%だとした。

ソリス会長は11日からの再交渉会合に参加する。

AMIAが9日発表した9月のメキシコの自動車生産は前年同月比7.7%増の30万7174台、輸出は同15.0%増の27万0899台。輸出の約4分の3は米国向け。

[メキシコ市 9日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

3月過去最大の資金流入、中国本土から香港・マカオ 

ビジネス

ユーロ圏総合PMI、4月速報値は51.4に急上昇 

ビジネス

景気判断「緩やかに回復」据え置き、自動車で記述追加

ビジネス

英総合PMI、4月速報値は11カ月ぶり高水準 コス
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバイを襲った大洪水の爪痕

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    冥王星の地表にある「巨大なハート」...科学者を悩ま…

  • 9

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 7

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中