最新記事

ミサイル

北朝鮮巡る不透明感強まる 米国に「さらに多くのプレゼント」と警告

2017年9月6日(水)08時54分

9月5日、北朝鮮による6回目の核実験を受けて各国が対応を急ぐ中、北朝鮮の韓大成駐ジュネーブ国際機関代表部大使(写真)は当地で開催された国連主催の軍縮会議で、米国にさらなる「贈り物」を届ける用意があると言明した(2017年 ロイター/Denis Balibouse)

北朝鮮による6回目の核実験を受けて各国が対応を急ぐ中、北朝鮮の韓大成駐ジュネーブ国際機関代表部大使は5日、当地で開催された国連主催の軍縮会議で、米国にさらなる「贈り物」を届ける用意があると言明した。同国を巡る情勢は不透明感が高まっている。

韓氏は、北朝鮮が「9月3日に大陸間弾道ロケット向けの水素爆弾実験を行い、成功したことに満足している」と語った。

さらに、北朝鮮の最近の自衛措置は米国に宛てた「贈り物」だとし、「北朝鮮に圧力をかけようとして無謀な挑発行為や無益な試みに頼るのであれば、米国はさらに多くの贈り物を受け取る」と語った。

米国のヘイリー国連大使は4日、国連安全保障理事会の緊急会合で、朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は「戦争を追い求めている」ようだと非難。15カ国で構成する安保理に北朝鮮に対し「可能な限り厳しい」制裁措置を科すよう求めた。

一方、安保理常任理事国であるロシアのネベンジャ国連大使は、米国が新たな制裁案について9月11日の採決を目指していることについて「少し早過ぎる」と指摘、新たな制裁に消極的な姿勢をうかがわせた。

米ホワイトハウスのサンダース報道官は5日、トランプ大統領は北朝鮮による核実験実施に対応するにあたり、朝鮮半島の非核化をなお最優先事項に掲げていると述べた。

同報道官は記者団に対し、外交的、経済的な手段を含む「すべての選択肢が検討対象となっている」と述べた。ただ、米政権は北朝鮮との対話は現時点では検討の対象としていないことを明らかにした。

外交筋によると、安保理は制裁強化に向け、北朝鮮からの繊維輸出の禁止や国営航空便の乗り入れ禁止、同国政府・軍への石油供給の停止のほか、北朝鮮人労働者の海外での雇用禁止、北朝鮮高官に対する資産凍結などの措置を検討する可能性がある。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ノボ、アルツハイマー病薬試験は「宝くじ」のようなも

ワールド

林氏が政策公表、物価上昇緩やかにし1%程度の実質賃

ワールド

米民主党議員、環境保護局に排出ガス規制撤廃の中止要

ビジネス

アングル:FRB「完全なギアチェンジ」と市場は見な
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 3
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍、夜間に大規模ドローン攻撃 国境から約1300キロ
  • 4
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 7
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 10
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中