最新記事

北朝鮮

スイスのロイトハルト大統領、北朝鮮問題で「仲介役の用意」

2017年9月5日(火)12時10分

9月4日、スイスのロイトハルト大統領は4日、北朝鮮情勢を巡る問題の解決に向け、仲介役を務める用意があると明らかにした。写真はベルンで2月撮影(2017年 ロイター/Pierre Albouy)

スイスのロイトハルト大統領は4日、北朝鮮情勢を巡る問題の解決に向け、仲介役を務める用意があると明らかにした。

大統領は記者会見で、スイス軍は韓国と北朝鮮の国境付近に配備されており、スイスはスウェーデンと共に中立的な外交の長い歴史があると指摘した。

中国と米国は責任を果たす必要があるとし、北朝鮮の核実験に「過剰反応」しないよう求めた。

北朝鮮に対する制裁は国民に打撃を与える一方で、核開発を断念させるという目的に対して「あまり多くの変化をもたらさなかった」との見方を示した。

その上で「今こそ対話の時だ。われわれは仲介役を申し出る用意がある」とし、「今後数週間で米国と中国がこの危機にどう影響力を行使できるかが重要な鍵となる。だからこそスイスやスウェーデンには舞台裏で果たせる役割があると考えている」と強調した。

具体例として会談に適切な場所を見つけることを挙げ「これは秘密裏に行う必要がある。ツイッターは適切な手段ではない」と述べた。

「北朝鮮情勢は懸念すべき状況だ。関係国はスイスで交渉し、軍事的ではなく政治的な解決策を見出すことが可能だ」と訴えた。

ただ10月に中国共産党の党大会を控えていることから、交渉には理想的な時期ではないと指摘し「おそらくこれも北朝鮮の計画の一部だろう」との見方を示した。

北朝鮮の最高指導者、金正恩朝鮮労働党委員長はかつてベルンに留学していたことがある。

[ベルン 4日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

フジHD、33.3%まで株式買い増しと通知受領 村

ビジネス

アングル:日本株の年末需給、損益通算売りの思惑 グ

ビジネス

インタビュー:ラピダス半導体にIOWN活用も、供給

ワールド

インドの卸売物価、11月は前年比-0.32% 下落
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 2
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 3
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 4
    極限の筋力をつくる2つの技術とは?...真の力は「前…
  • 5
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 8
    大成功の東京デフリンピックが、日本人をこう変えた
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 9
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中