最新記事

日本政治

安倍首相「小池都知事は手ごわい相手、今は五輪に尽力して......」

2017年8月4日(金)18時30分

8月4日、安倍晋三首相は民放テレビ番組に出演し、内閣改造後も支持率が低迷した場合でも解散総選挙は現時点で全く考えておらず、まず改造内閣で結果を出してからとの考えを示した。7月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

安倍晋三首相は4日、民放テレビ番組に出演し、内閣改造後も支持率が低迷した場合でも解散総選挙は現時点で全く考えておらず、まず改造内閣で結果を出してからとの考えを示した。国政進出がささやかれる小池百合子東京都知事については「手ごわい相手」と述べる一方、当面はオリンピックに尽力するだろうとの見方を示した。

安倍首相は、昨日の内閣改造後に解散総選挙は「白紙」と答えたことについて、「全く考えていないと同じ意味だ」と説明。「まだ内閣改造をしたばかりで、結果も出していない。(改造して)支持率が上がるとも思っていない」と述べた。

小池都知事が「都民ファーストの会」を率いて国政進出することも解散総選挙に影響を与えるとの見方がある。その影響について「小池氏は発信能力が高く、大変相当てごわい相手。今の段階では知事として東京オリンピック成功に全力を尽くされていると思うし、私も小池氏と協力して素晴らしいオリンピックにしたい」と述べた。同知事の国政進出は東京オリンピック後になるとみているのかとの質問には、「小池氏本人が決めることだ」とした。

加計学園の獣医学部新設問題に関連して安倍首相は、1月20日に同学園による国会戦略特区申請が認められる前に、加計孝太郎・理事長から説明や依頼があったかについては「時代のニーズに合わせて新しいことをやりたいとの話はあったが、獣医学部の話は聞いていない」と否定。特区に認められた後も「私の方から連絡はとっていないし、彼からも連絡はきていない」と述べた。

加計氏の国会招致については、「国会が判断を下せば誠実に対応すると考えるだろう。本人が判断すること」だとした。

自衛隊の日報問題に関連して、野党が稲田朋美・前防衛相の国会出席を要求していることについて「特別監察は大変厳しいものであり、稲田氏からも聴取し、本人は真実を当然述べているのだろうと思う。政府の責任としては再発防止を進めてくことだ」と述べた。その上で、情報公開をしていく認識の欠如と説明責任の欠如に対して、人(大臣)を変えて対応していくことにした、との方針を示したが、最後に「もし国会が必要とするなら、本人も誠意を持って対応していくと思う」とも付け加えた。

[東京 4日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏「ウクライナはモスクワ攻撃すべきでない」

ワールド

米、インドネシアに19%関税 米国製品は無関税=ト

ビジネス

米6月CPI、前年比+2.7%に加速 FRBは9月

ビジネス

アップル、レアアース磁石購入でMPマテリアルズと契
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パスタの食べ方」に批判殺到、SNSで動画が大炎上
  • 2
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 3
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」だった...異臭の正体にネット衝撃
  • 4
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機…
  • 5
    「このお菓子、子どもに本当に大丈夫?」──食品添加…
  • 6
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中…
  • 7
    約3万人のオーディションで抜擢...ドラマ版『ハリー…
  • 8
    「オーバーツーリズムは存在しない」──星野リゾート…
  • 9
    「巨大なヘラジカ」が車と衝突し死亡、側溝に「遺さ…
  • 10
    歴史的転換?ドイツはもうイスラエルのジェノサイド…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 5
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 9
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中