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選挙英総選挙、与党保守党は第1党維持するも過半数割れに 政局混迷か
6月8日、英総選挙(下院、定数650)は8日実施され、投票終了後に明らかになった出口調査によると、与党・保守党は過半数には届かない見込み。写真は集計作業(2017年 ロイター/Paul Childs)
英総選挙(下院、定数650)は8日実施され、出口調査によると、メイ首相率いる与党・保守党の獲得議席は314議席となり、過半数には届かない見込み。政治が混迷し、欧州連合(EU)離脱交渉に遅れが生じる可能性がありそうだ。
野党・労働党は266議席を獲得する見込み。どの政党も過半数に届かない「ハングパーラメント」となる。
その他の政党の獲得見込み議席数は、スコットランド民族党(SNP)が34議席、中道左派の自由民主党が14議席、ウェールズの地域政党「プライド・カムリ(ウェールズ党)」が3議席、緑の党が1議席。
出口調査に基づけば、コービン党首率いる労働党がこうした小規模政党と政権を樹立しようとする可能性がある。保守党が過半数割れとなることで、メイ氏は党首として責任を問われることになりそうだ。
労働党がEU離脱に強硬に反対しているSNPや自由民主党の支援を受けて実際に政権を担うことになれば、英国の将来は保守党が描く道のりから大きく外れ、2回目の国民投票が実施される可能性も高まりかねない。
出口調査の結果は金融市場に衝撃を与えた。世論調査で保守党勝利が見込まれていたことを受け、ポンドは対ドルでこの日午前には2週間ぶりの高値1.2978ドルをつけていたが、出口調査の結果が明らかになると1.2780ドル前後まで下落した。
2010─16年に財務相を務めたジョージ・オズボーン氏はITVに対し「出口調査が正確とすれば、保守党とメイ首相にとって全くの惨事だ」と述べた。
最終的な開票結果が明らかになるまで誰が次期政権を担うのか予測し難い情勢だ。
同氏は「出口調査が正しい場合、保守党がどのように連立を組むのか見通すのは困難だ」と指摘。「しかし、同様に労働党がどのように連立を組むのか見通すのもかなり困難であり、極めて不安定な状態にある」と語った。