最新記事

アメリカ政治

米民主党議員190人がトランプ提訴 事業通じ外国政府から資金受領

2017年6月14日(水)15時10分

6月14日、米国で、民主党議員190人以上がトランプ大統領を提訴した。議員らは、大統領が議会の承認なしに、自身の事業を通じて外国政府から資金を受け取ったことは憲法違反にあたると主張している。写真は共和党の議会指導者と打ち合わせをするトランプ氏。ホワイトハウスで6日撮影(2017年 ロイター/Joshua Roberts)

米国で14日、民主党議員190人以上がトランプ大統領を提訴した。議員らは、大統領が議会の承認なしに、自身の事業を通じて外国政府から資金を受け取ったことは憲法違反にあたると主張している。

訴状によると、大統領は今年1月の就任以来、自身の数百もの事業の対価を外国政府から受け取ることについて議会の承認を求めておらず、議会承認を義務付けた合衆国憲法に違反している。

ホワイトハウスはコメントの求めに応じていない。ただ以前、トランプ氏の事業の利益は憲法に違反しないとの見解を示している。

一方、トランプ氏が経営していた不動産会社トランプ・オーガニゼーションは先に、外国政府を代表する顧客から得た利益は米財務省に寄付すると表明している。

原告に名を連ねたのは民主党の上院議員30人と下院議員166人。原告によると、米国で大統領を提訴した議員の数としては過去最多という。

合衆国憲法の「報酬条項」は、米国の公職にある者が議会の承認なしに外国政府から報酬や、いかなる種類の贈与も受け取ることを禁じている。

米司法省はコメントを拒否した。

トランプ大統領の事業経営を巡る同様の訴訟は最近、非営利団体や業界団体、メリーランド州および首都ワシントンの司法長官によっても起こされている。

[ワシントン 14日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

小泉防衛相、中国軍のレーダー照射を説明 豪国防相「

ワールド

米安保戦略、ロシアを「直接的な脅威」とせず クレム

ワールド

中国海軍、日本の主張は「事実と矛盾」 レーダー照射

ワールド

豪国防相と東シナ海や南シナ海について深刻な懸念共有
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 8
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中