最新記事

アメリカ政治

米与野党議員、トランプに前FBI長官との通話録音の提出を要求

2017年5月15日(月)13時18分

5月14日、米与野党の議員らは、トランプ大統領に対し、連邦捜査局(FBI)長官を解任されたコミー氏との会話を録音したテープを議会に提出するよう求めた。写真は記者の質問に答える民主党上院トップのシューマー院内総務。ワシントンで9日撮影(2017年 ロイター/Aaron Bernstein)

米与野党の議員らは14日、トランプ大統領に対し、連邦捜査局(FBI)長官を解任されたコミー氏との会話を録音したテープを議会に提出するよう求めた。

トランプ氏は先週ツイッターで、コミー氏に対し報道機関に情報を漏らさないよう圧力をかける内容の投稿を行い、同氏との会話を録音したテープの存在を示唆した。

与党共和党のグラハム上院議員はNBCテレビに対し、ホワイトハウスは会話を記録した録音テープがあるかどうかについて「はっきりさせるべき」と強調。

「テープについてうそをつくべきではない。この会話の録音テープが存在するなら提出する必要がある」と述べた。

トランプ大統領は先週突如、コミー氏を解任。FBIは昨年の米大統領選へのロシアの介入疑惑やロシアとトランプ陣営の関係について捜査を進めていたため、民主党はFBIの捜査を妨害する行為だとして批判している。

民主党上院トップのシューマー院内総務は、トランプ氏は早期に録音テープを議会に提出する必要があり、テープを破壊すれば法に違反すると警告した。

同氏はまた、上院民主党はコミー氏の後任選出の採決について、トランプ氏とロシアとの関係を調査する特別検察官が任命されるまで投票を拒む可能性について検討していると明らかにした。次期長官候補の就任阻止に向け、上院で過半数を握る共和党の議員らに協力を求める考えも示した。

ロシアは選挙介入疑惑を否定し、トランプ政権もロシアと結託した疑惑を否定している。

一方、司法省はFBI長官の選定に向けた面接を開始。ホワイトハウスの当局者によると、候補者にはマケイブFBI長官代行やコーニン共和党上院議員、ニューヨーク州控訴裁のマイケル・ガルシア判事、フィッシャー元司法次官補などの名前が挙がっているという。

NBCと米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが共同で実施した世論調査によると、大統領によるコミー氏解任を支持する人は29%で、不支持の38%を下回った。米与野党の議員らは14日、トランプ大統領に対し、連邦捜査局(FBI)長官を解任されたコミー氏との会話を録音したテープを議会に提出するよう求めた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イランとの核協議、これまでのところ順調=バンス米副

ビジネス

米フォード、メキシコ生産車を値上げへ トランプ関税

ワールド

週末の米中高官協議は「交渉の始まり」、 進んだ段階

ビジネス

ディズニー、1─3月業績は予想上回る 動画配信と米
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 2
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 3
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗と思え...できる管理職は何と言われる?
  • 4
    中高年になったら2種類の趣味を持っておこう...経営…
  • 5
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    「関税帝」トランプが仕掛けた関税戦争の勝者は中国…
  • 8
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 9
    首都は3日で陥落できるはずが...「プーチンの大誤算…
  • 10
    ザポリージャ州の「ロシア軍司令部」にHIMARS攻撃...…
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 3
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 8
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 9
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 10
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中