最新記事

フランス大統領選

EU離脱交渉で混乱なら資本規制導入も=ルペン仏大統領候補

2017年5月3日(水)10時43分

 5月2日、仏極右政党・国民戦線(FN)のルペン大統領候補は、ロイターのインタビューに応じ、当選した場合、欧州連合(EU)離脱に向けた交渉を進める中で、預金の取り付け騒ぎが起こるようなら、資本規制を実施する可能性があるとの考えを示した。パリで同日撮影(2017年 ロイター/Charles Platiau)

フランス極右政党、国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン大統領候補は、当選した場合、欧州連合(EU)離脱に向けた交渉を進める中で、預金の取り付け騒ぎが起こるようなら、資本規制を実施する可能性があるとの考えを示した。7日の決選投票を控え、ロイターのインタビューに応じた。

ルペン氏は、仏国民が2年以内に自国通貨を持つことを望むとし、ユーロからの離脱を望む立場を確認した。具体的には「単一通貨ユーロをその前身であるECU(欧州通貨単位)に変えることを望む」とし、「これは自国通貨を持つことを妨げない」と話した。

ユーロは仏経済の大きな足かせとし、新たな仏通貨は仏国民の貯蓄を守るとした。

フランスがEU離脱(フレグジット=Frexit)に向けた交渉を進める中で銀行の取り付け騒ぎが起こるのではと問われると、「銀行危機は起こらないと確信している」と話した。

実際に預金流出が起これば資本規制を導入するかとの質問には、可能性は低いとしながらも、「取り付け騒ぎが発生するなら、そのような解決策を数日実施することは想像できる」とした。

ルペン氏はまた、フランスが国家主権を取り戻せるよう、当選後すぐにEU改革を求める交渉に着手すると指摘。6─8カ月の交渉を経て、EU離脱の是非を問う国民投票を実施する考えを示した。



[パリ 2日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

世界の石油市場、26年は大幅な供給過剰に IEA予

ワールド

米中間選挙、民主党員の方が投票に意欲的=ロイター/

ビジネス

ユーロ圏9月の鉱工業生産、予想下回る伸び 独伊は堅

ビジネス

ECB、地政学リスク過小評価に警鐘 銀行規制緩和に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編をディズニーが中止に、5000人超の「怒りの署名活動」に発展
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    ついに開館した「大エジプト博物館」の展示内容とは…
  • 8
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 9
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 10
    中国が進める「巨大ダム計画」の矛盾...グリーンでも…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 8
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中