最新記事

カナダ

新たな入国禁止令でカナダガールスカウトが米旅行キャンセル

2017年3月15日(水)17時10分
ダミアン・シャルコフ

カナダのジャスティン・トルドー首相(左)とトランプの考えには大きな隔たりがある Kevin Lamarque-REUTERS

<明日16日からアメリカでトランプの新たな入国禁止令が発効する見通しだが、これに反発する動きが隣国カナダで起こっている>

カナダ最大級のガールスカウト組織「ガールガイド・オブ・カナダ」は、近く予定していたアメリカへの研修旅行を中止した。CBC(カナダ国営放送)が報じた。ドナルド・トランプ米大統領の新しい入国禁止令が16日に発効するのを睨んだ対応とみられる。

トランプ大統領は今年2月、イスラム教徒の多い7カ国からアメリカへの入国を禁止する大統領令に署名し、グリーンカード(アメリカ永住権)保有者から難民まで様々な立場の人々に混乱を招いた。ワシントン州シアトル連邦地裁の判事が一時差し止めを命令したが、トランプ大統領は3月6日、訴訟回避のためわずかに修正した内容の新たな大統領令にサインした。ワシントン州など6州政府は、この新しい入国禁止令の執行停止も求めている。

【参考記事】トランプ、入国制限大統領令の差し止めを解除できるか?

ガールガイド・オブ・カナダは月曜、アメリカへの入国審査でメンバーの誰かが追い返されるリスクは冒したくないと発表した。「アメリカは研修でよく行っていたが、今はメンバー全員が平等に入国できるかどうか不確実」という。

【参考記事】難民入国一時禁止のトランプ大統領令──難民の受け入れより難民を生まない社会づくりを

ガールガイド・オブ・カナダでマーケティング・コミュニケーションを担当するサラ・キリリュクは「どの参加者も取り残されないという確証がほしかった」と語った。

アメリカをボイコットする動きは今後、拡大する恐れがある。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、国民向け演説で実績強調 支持率低迷の中

ワールド

ドイツ予算委、500億ユーロ超の防衛契約承認 過去

ビジネス

「空飛ぶタクシー」の米ジョビ―、生産能力倍増へ 

ビジネス

ドイツ経済、26年は国内主導の回復に転換へ=IMK
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】「日の丸造船」復権へ...国策で関連銘柄が軒…
  • 9
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 10
    【人手不足の真相】データが示す「女性・高齢者の労…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 5
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中