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米外交

来日したティラーソン米国務長官、同行記者1人、影響力なし

2017年3月17日(金)06時52分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

仮に敵対的なメディアを排除したかったのだとしても、謎は深まるばかりだ。

トランプ政権の方針以前に、ティラーソン自身にもおそらく原因がある。彼はエクソンモービルCEO時代からメディア嫌いで、あまり取材を受けなかったとされる。国務長官就任後も、インタビューは一切受けていないし、外部への発信に消極的だ。

【参考記事】ロシア通の石油メジャーCEOがトランプの国務長官になったら外交止まる?

それも影響してか、仕事ぶりの評価は総じてよくない。

国務長官は通常なら最も重要な閣僚だが、ティラーソンは「立場が非常に弱い」「トランプの信頼を得ていない」「訪米した首脳との会談にほとんど同席していない」と、コロンビア大学のロバート・ジャービス教授はフォーリン・ポリシー誌に書く。

スレートによれば、外交政策への影響力はスティーブン・バノン、ジャレッド・クシュナー両上級顧問より下だ。さらには、国務省の予算が最大37%減らされるとも報じられている。

であれば、日中韓の当局者はこう思っているかもしれない。そんな国務長官と会談をしたところで、一体どれほどの意味があるのか。

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