最新記事

アメリカ政治

トランプ政権、フリン大統領補佐官が辞任 対ロ制裁巡る疑惑で

2017年2月14日(火)15時11分

 2月13日、米ホワイトハウスは、フリン米大統領補佐官(国家安全保障担当)が同日夜に辞任したと発表した。同氏を巡っては、トランプ大統領の就任前にロシア側と米国の対ロ制裁について協議した疑いが出ている。フロリダ州で12日撮影(2017年 ロイター/Carlos Barria)

米ホワイトハウスは、フリン米大統領補佐官(国家安全保障担当)が13日夜に辞任したと発表した。同氏を巡っては、トランプ大統領の就任前にロシア側と米国の対ロ制裁について協議した疑いが出ている。

辞任に伴い、国家安全保障会議(NSC)のアドバイザーを務める元陸軍中将のキース・ケロッグ氏が代行を務める。

ホワイトハウスのある高官によると、フリン氏の後任には、ケロッグ氏のほか、デビッド・ペトレイアス元中央情報局(CIA)長官、中央軍副司令官を務めたロバート・ハワード氏が検討されている。

フリン氏は当初、ロシア側と制裁について協議したことはないと説明していたが、傍受された通話記録により、フリン氏とキスリャク・ロシア大使との会話に制裁問題が取り上げられていたことが発覚した。

就任前だったフリン氏がロシア側と制裁について話すことは、民間人による外交政策への介入を禁止した法律に抵触する可能性がある。

フリン氏は辞表のなかで「遺憾なことながら、ロシア大使との電話に関して、うかつにも不完全な説明をしてしまった。私は大統領と副大統領に心からの謝罪を行い、私の謝罪は受け入れられた」などと語った。

米政府高官はフリン氏とロシア大使の通話記録について、フリン氏は制裁解除を約束はしなかったと述べた。ただ、ウクライナ問題を理由にオバマ大統領(当時)が科した制裁は「米国とロシアの関係改善を目指す政権に引き継がれるとは限らない」ことを示唆していたという。

*内容を追加します。



[ワシントン 13日 ロイター] -


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米中、TikTok巡り枠組み合意 首脳が19日の電

ワールド

再送-米、ロ産石油輸入巡り対中関税課さず 欧州の行

ワールド

イスラエルのガザ市攻撃「居住できなくする目的」、国

ワールド

米英、100億ドル超の経済協定発表へ トランプ氏訪
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く締まった体幹は「横」で決まる【レッグレイズ編】
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 6
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 7
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中