最新記事

米中関係

習近平・トランプ電話会談――陰には膨大なチャイナ・ロビー

2016年11月15日(火)17時00分
遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)

習近平はアメリカが手を引いた国・地域の隙間を狙う Jason Lee-REUTERS

 習近平国家主席が14日、トランプ氏と電話会談した。王毅外相は「中国は米国の各級各層と緊密な連携がある」と述べている。それはチャイナ・ロビーを指す。米国が手を引く世界の全ての間隙を中国が埋めていくだろう。

習近平国家主席とトランプ次期大統領との電話会談

 11月14日、中国の国営テレビCCTVと中国政府の通信社および中国共産党機関紙「人民日報」電子版は、一斉に習近平国家主席がトランプ次期大統領との電話会談を報道した。

 それによれば、習近平はその会談で概ね以下のように述べているという。

 ――中米国交正常化37年以来、両国関係は絶えず発展し、両国人民に実際的な利益をもたらし、世界各地域の平和と安定および繁栄を促進してきた。これらの事実は協力こそ中米両国の唯一の選択であることを証明している。目下、中米協力は重要なチャンスと巨大な潜在力を持っており、双方は協調を強化し、両国の経済発展と全世界の経済成長を促進していかなければならない。各領域における交流協力を開拓していくことは、両国人民により多くの恩恵をもたらし、中米関係がより良い方向に発展していくことを促進するだろう。

 世界最大の発展途上国と世界最大の先進国として、そして世界の二大経済国家として、中米は協力が必要で、協力できることは非常に多い。私は中米関係を非常に強く重視しており、米国とともに努力して、両国関係を推進し、両国人民とその他の各国人民に幸せをもたらしたいと思っている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=円下げ止まらず、一時153.23円 

ワールド

台湾総統、双十節演説で「台湾ドーム」構想発表へ 防

ビジネス

バーFRB副議長、追加利下げに慎重 インフレ上振れ

ワールド

ガザ紛争終結巡る保証獲得、米や仲介国から=ハマス・
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル賞の部門はどれ?
  • 3
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 4
    50代女性の睡眠時間を奪うのは高校生の子どもの弁当…
  • 5
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 6
    あなたは何型に当てはまる?「5つの睡眠タイプ」で記…
  • 7
    史上最大級の航空ミステリー、太平洋上で消息を絶っ…
  • 8
    米、ガザ戦争などの財政負担が300億ドルを突破──突出…
  • 9
    底知れぬエジプトの「可能性」を日本が引き出す理由─…
  • 10
    【クイズ】イタリアではない?...世界で最も「ニンニ…
  • 1
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最悪」の下落リスク
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 6
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 7
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレ…
  • 8
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 9
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 10
    更年期を快適に──筋トレで得られる心と体の4大効果
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 6
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 9
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 10
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中