最新記事

フィリピン

フィリピンのドゥテルテ大統領が国連脱退・中国と新国際組織結成を示唆

2016年8月22日(月)18時29分

8月21日、フィリピンのドゥテルテ大統領は、国連が一連の麻薬犯罪絡みの殺人を止めるよう求めたことに反発し、国連を脱退して中国などの国と新たな組織を設立する可能性があると述べた。写真はマニラ中心部ケゾン市フィリピン国家警察本部で17日撮影(2016年 ロイター/Noel Celis)

 フィリピンのドゥテルテ大統領は21日、国連が一連の麻薬犯罪絡みの殺人を止めるよう求めたことに反発し、国連を脱退して中国などの国と新たな組織を設立する可能性があると述べた。

 麻薬撲滅を公約に掲げ大統領が当選した5月9日以降、麻薬犯罪の取り締まりを目的とした超法規的殺人がエスカレートし、これまでに麻薬取引の疑いをもたれた900人前後が殺害されている。

 ドゥテルテ大統領は殺人に対する政府の関与を否定。19日深夜に地元ダバオで記者会見を開き、殺人は警察の手によるものではないとして、国連の専門家に自らを調査するよう促した。

 大統領は、国連当局者らに対し、麻薬関係者ばかりでなく、麻薬によって犠牲となっている罪のない命も数えるよう求め「おそらく国連脱退を決断する必要があるだろう。この愚か者たちの話を聞く必要がなぜあるのか」と語った。

 発言の結果について問われると「反響が何だ。そんなものは意に介さない」と一蹴した。

[マニラ 21日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

インドネシア中銀、ルピア圧力緩和へ金利据え置き 2

ビジネス

MS&AD、純利益予想を上方修正 損保子会社の引受

ワールド

アングル:日中対立激化、新たな円安の火種に 利上げ

ビジネス

農林中金の4ー9月期予想上振れ 通期据え置きも「特
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 4
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 10
    「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中