最新記事

2016米大統領選

トランプ「中絶した女性に罰を」と発言、批判受け一転して修正

ライバル候補者のみならず中絶反対派からも非難の嵐

2016年3月31日(木)11時05分

3月30日、米大統領選の共和党候補指名争いでトップを走る不動産王ドナルド・トランプ氏(写真)は、米国が妊娠中絶を禁止した場合、堕胎した女性は罰を受けるべきと述べた。29日撮影(2016年 ロイター/Kamil Krzaczynski)

 米大統領選の共和党候補指名争いでトップを走る不動産王ドナルド・トランプ氏は30日、米国が妊娠中絶を禁止した場合、堕胎した女性は罰を受けるべきと述べた。

 MSNBCがインタビューにおけるトランプ氏の発言を放送。批判が巻き起こり、同氏はその後発言を修正、声明で「女性ではなく、女性に対してこうした違法行為(中絶手術)を施した医師らは法的責任を負うべきだ」と説明。「このケースでは女性は被害者であり、子宮内の生命も同様に被害者だ」とした。

 米国では1973年以来、妊娠中絶は合法となっている。

 トランプ氏はMSNBCとのインタビューで、「(堕胎した女性に対する)何らかの形で罰があるべきだ」と述べた。どのような形の罰を支持するかとの問いには「それは分からない」と答えた。

 これについて、共和党指名候補争いに加わるオハイオ州のジョン・ケーシック知事は「もちろん、女性は罰を受けるべきではない」と批判。レイプといった特殊なケースを除き、中絶には反対するとした。

 反中絶団体「マーチ・フォー・ライフ」は声明で、「罰ではなく、癒しへの道を考えるべきだ」とした。

 MSNBCは30日遅くにトランプ氏インタビューの全体を放送する予定。

 

 

[ワシントン 30日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

豪就業者数、8月は5400人減に反転 失業率4.2

ビジネス

イーライリリー経口肥満症薬、ノボ競合薬との比較試験

ワールド

トランプ氏、反ファシスト運動「アンティファ」をテロ

ビジネス

機械受注7月は4.6%減、2カ月ぶりマイナス 基調
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 7
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中