最新記事

人質

安田純平さんとみられる映像公開、シリアでテロ組織が拘束か

政府高官はアルカイダ系テロ組織ヌスラ戦線に拘束されていると語る

2016年3月17日(木)09時55分

 3月17日、日本テレビは、フリージャーナリストの安田純平さん(写真左)がシリアの武装勢力に拘束されている映像が公開されたと伝えた。NHKによると、岸田文雄外相は同日朝、「映像は承知しており、その映像の分析を行っているところだ」と述べた。都内で2004年4月撮影(2016年 ロイター/Kimimasa Mayama)

日本テレビは17日、フリージャーナリストの安田純平さんがシリアの武装勢力に拘束されている映像が公開されたと伝えた。NHKによると、岸田文雄外相は同日朝、「映像は承知しており、その映像の分析を行っているところだ」と述べた。

映像では、安田純平さんとみられる人物が「こんにちは、私は安田純平です。今日は私の誕生日である3月16日です」と、英語で述べている。ロイターはこの映像の真偽を確認できておらず、安田さんの家族からのコメントも得られていない。

安田さんは去年6月、トルコからシリアに入ったとの情報があり、その後の動向が不明のままだった。

日本テレビによると、映像を提供したのは国際テロ組織アルカイダ系の武装組織「ヌスラ戦線」と関係する人物で、この人物は安田さんがヌスラ戦線に拘束されていると話している。

また、この映像はヌスラ戦線と関係があるとされる人物のフェイスブックページでも公開されているという。

日本テレビによると、日本政府高官は、これまでに安田さんがヌスラ戦線に拘束されているとの見方を示している。

NHKによると、岸田外相は今回の映像公開を受け「政府にとって日本人の安全確保は重大な責務であり、情報網を駆使して対応している」と述べたが、政府として映像の男性を安田さん本人と確認したかどうかについては言及を避けた。

(田巻一彦)

[東京 17日 ロイター]

120x28 Reuters.gif
Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

国内企業物価、11月は前年比2.7%上昇 農林水産

ビジネス

BMW、次期CEOに生産部門トップ 新世代EV開発

ワールド

ハンガリー、米国と新たな金融協力協議開始へ=外務貿

ワールド

ポーランド初の原発建設に国庫補助、EUが承認 36
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキング」でトップ5に入ったのはどこ?
  • 3
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「財政危機」招くおそれ
  • 4
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 5
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 8
    「1匹いたら数千匹近くに...」飲もうとしたコップの…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中