最新記事
海洋生物

北極海で見つかった「400年近く生きる生物」がSNSで拡散される...その生物の正体は?本当に400歳?

2026年3月12日(木)14時30分
スー・キム

本当に392歳?

研究では、海洋生物の年齢を特定することは困難だと指摘されている。

「脊椎動物は、人間と同じくらいの寿命、長くても50年から100年程度の違いだと考えがちだ......しかし海洋生物は非常に長寿である可能性が高く、その年齢を特定することは非常に難しい」


サメの年齢を推定するため、ニールセンと研究チームは放射性炭素年代測定の技術を用いた。

具体的には、1950年代の核兵器実験によって生成された炭素14が、発育過程でサメの眼の組織にどのように取り込まれたかを調べたのだ。研究によれば、グリーンランドザメは大型であるが成長が遅い動物だ。調査された中で最も高齢のサメはほぼ4世紀もの間生きており、この種はおよそ150歳で成熟に達すると研究者たちは結論づけた。

ニールセンは2021年、米日刊紙USAトゥデイに対し、この広く共有されている写真は実際には動画から切り取られたスクリーンショットであり、2020年に自身のインスタグラムに投稿したものだと語った。

ニールセンは映像に写っているサメについて、2017年に捕獲され、衛星タグを取り付けたうえで放流された全長4.4メートルの巨大なグリーンランドザメだと説明している。当初その動画からスクリーンショットを共有したが、その画像はその後オンラインで何百回も再投稿され拡散していったと記している。

ニールセンによると、この画像にはしばしば「400歳」あるいは「500歳」とするキャプションが添えられていることもあるという。

「そのサメは確かに大きかったが、年齢について正確なことは言えない」とニールセンは記している。画像に写っているサメは150歳以上ではあるだろうとしつつも、あくまで推測にすぎないとも強調している。

また、グリーンランドザメの寿命は少なくとも272年に達するとするこれまでの推定についても、この推定は眼の水晶体核に対する海洋放射性炭素年代測定に基づくものであり、他の手法であれば変わる可能性もあると指摘した。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ホンダが初の赤字転落へ、最大6900億円 需要減で

ワールド

中国全人代、民族団結法可決 中華民族帰属意識を促進

ビジネス

S&P、ソニーをAプラスに格上げ エンタメ中心の事

ワールド

米国による貿易調査、内容や影響精査し適切に対応=木
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 2
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃に支持が広がるのか
  • 3
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車整備は収入増、公認会計士・税理士は収入減
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 6
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 7
    「邪悪な魔女」はアメリカの歴史そのもの...歌と魔法…
  • 8
    イランがドバイ国際空港にドローン攻撃...爆発の瞬間…
  • 9
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 10
    2万歩でも疲れない? ディズニー・ユニバで足が痛く…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 6
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 7
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 8
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示…
  • 9
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だっ…
  • 10
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中