最新記事
SDGsパートナー

「誰もが安心して泊まれる」場所を目指して...医療的ケア児と家族の願いに応えるコスモスホテルマネジメント

2024年10月10日(木)11時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
 アパートメントホテル「MIMARU」に試泊する宿泊客とホテルスタッフ

アパートメントホテル「MIMARU」に試泊する宿泊客とホテルスタッフ

<障害のある人やケアが必要な子ども、その家族の旅行をサポートするアパートメントホテル「MIMARU」。社会的なバリアを乗り越え、開かれた社会へつながる心温まるサービスの形とは?>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや商品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えに基づいてニューズウィーク日本版は昨年に「SDGsアワード」を立ち上げ、今年で2年目を迎えました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇

バリアフリーな宿泊を目指して...実現のカギとなる工夫

都市の駅や公共交通機関でバリアフリー対応が進んでいる今もなお、多くの障がい者やその家族にとって、旅行には楽しみと共にいくつもの壁が立ちはだかることがある。車いすでの移動の難しさ、トイレの心配、予約時の煩雑な手続き──これらはその一例に過ぎない。旅行を楽しみにしている彼らにとって、こうした小さな問題が積み重なることで、大きな心理的ハードルになることもある。そのため、安心して旅を楽しめる場所を見つけること自体が、大きな挑戦となる場合が多いのだ。

このような状況を踏まえ、障害のある人やその家族が、気軽に旅行や外出ができる社会になってほしいという思いから「誰もが安心して泊まれるホテル」を目指すのが、株式会社コスモスホテルマネジメントだ。特に、日常的に人工呼吸器やたんの吸引などの医療的ケアを必要とする医療的ケア児とその家族が旅行を楽しめるよう、同社はサポートを提供している。

同社が運営する都市型アパートメントホテル「MIMARU」は、東京都、京都府、大阪府に27施設展開しており、家族や仲間と「みんなで泊まる」をコンセプトにしている。医療的ケア児の家族や車いす利用者へのヒアリングを基に、風呂マットやおむつ入れなどの備品を整え、車いすでも移動しやすいルートを掲載したアクセスマップや、車いす目線での館内案内をホームページで公開している。

また、予約時には「コミュニケーションシート」で要望を確認し、個々のニーズに合った対応を準備して、宿泊客を出迎える。全従業員はユニバーサルマナー検定3級を取得しており、利用者の多様なニーズに対応できる体制を整えている。

newsweekjp20241009041507-a60dbee3e088ad3a112b7f6f6931d9456d2e2048.jpg

宿泊客の要望確認に活用する「コミュニケーションシート」

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

インドGDP、7─9月期は前年同期比8.2%増 予

ワールド

今年の台湾GDP、15年ぶりの高成長に AI需要急

ビジネス

伊第3四半期GDP改定値、0.1%増に上方修正 輸

ビジネス

独失業者数、11月は前月比1000人増 予想下回る
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 3
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 6
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 7
    「攻めの一着すぎ?」 国歌パフォーマンスの「強めコ…
  • 8
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 9
    がん患者の歯のX線画像に映った「真っ黒な空洞」...…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 3
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 4
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 5
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 6
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 7
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 10
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中