最新記事
金利

「経済・物価の見通し」実現すれば、今後も利上げ...ペースや時期は「情勢次第」と日銀・植田総裁

2025年1月24日(金)18時48分
利上げ継続の姿勢を見せた日銀の植田和男総裁

1月24日、日銀の植田和男総裁(写真)は金融政策決定会合後の会見で「現在の実質金利は極めて低い水準にある」との認識を示し、今後も日銀の経済・物価見通しが実現していけば、それに応じて政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していくことに変わりはないと述べた。日銀本店で同日撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

日銀の植田和男総裁は24日、金融政策決定会合後の会見で「現在の実質金利は極めて低い水準にある」との認識を示し、今後も日銀の経済・物価見通しが実現していけば、それに応じて政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していくことに変わりはないと述べた。調整のペースやタイミングは経済・物価情勢次第であり、予断は持っていないと語った。

日銀は今回の会合で、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0.5%に引き上げることを賛成多数で決めた。

総裁は利上げを決定したことについて「日本の経済・物価はこれまで示してきた見通しにおおむね沿って推移しており、先行き見通しが実現していく確度は高まってきていると判断した」と説明した。

判断の重要なポイントとして挙げていた春季労使交渉(春闘)の動向については、今年も賃上げを継続するという企業の声が増加しているほか、支店長会議で継続的な賃上げが必要との認識が幅広い業種、規模の企業に浸透してきているという報告があったと指摘。「昨年に続きしっかりとした賃上げの実施が見込まれると判断した」という。

もう一つのポイントだった米新政権の政策動向についても、トランプ大統領が政策の方向性を示す中で国際金融市場は全体として落ち着いており、利上げを妨げる材料にはならなかったと説明した。

座談会
「アフリカでビジネスをする」の理想と現実...国際協力銀行(JBIC)若手職員が語る体験談
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

国連調査委、ガザのジェノサイド認定 イスラエル指導

ビジネス

英雇用7カ月連続減、賃金伸び鈍化 失業率4.7%

ビジネス

25年全国基準地価は+1.5%、4年連続上昇 大都

ビジネス

豪年金基金、為替ヘッジ拡大を 海外投資増で=中銀副
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く締まった体幹は「横」で決まる【レッグレイズ編】
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 6
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 7
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中