コラム

北朝鮮軍とロシア軍「悪夢のコラボ」の本当の目的は? 

2024年10月30日(水)15時45分

ロシア在住のかつての教え子や友人との会話から判断すると、ロシア国民の多数はウクライナに負けることを望まないが、同時にこれ以上の戦争継続も望んでいないようだ。プーチンの鋭い生存本能は民意に敏感で、それがいかにもろいかもよく知っている。北朝鮮軍兵士の派兵は、ロシア国民にさらなる戦争への貢献を求めるプーチンの能力低下の反映とも考えられる。

ただし、両国の絆は見かけほど強くない。真に強固な同盟関係というより、反米・反西側の姿勢と国内支配維持の目的のほうが動機としては大きいようだ。実際、この同盟は強さより弱さの表れと見なせるかもしれない。ロシアは兵員と軍需物資の不足に悩み、北朝鮮は食糧危機に直面している。


両国首脳の動機は、自国内の状況にある。ロシアにとっては戦費増大の緩和策、北朝鮮にとっては国内の悲惨な経済状況にもかかわらず国防支出を増やすことを正当化する手段だ。加えてロシアのエリートや一般国民には、自国が中国の属国や従属的パートナーになりつつあるという見方への怒りもあるようだ。

ウクライナがロシアの通信を傍受した記録によると、北朝鮮軍の存在は既にロシア内部で不協和音を引き起こしている。北朝鮮軍30人当たり通訳1人と3人の上級将校が付くという話を聞いて、あるロシア兵はこう言ったという。「そんな人手をどこから連れてくるのか? 無理やり引っ張ってくるしかないだろう」

プロフィール

サム・ポトリッキオ

Sam Potolicchio ジョージタウン大学教授(グローバル教育ディレクター)、ロシア国家経済・公共政策大統領アカデミー特別教授、プリンストン・レビュー誌が選ぶ「アメリカ最高の教授」の1人

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帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

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