コラム

SMエンタテインメント発のガールズグループHearts2Heartsに見る同社の「伝統と革新」

2025年03月06日(木)20時10分
 

SMエンタテインメントの新人ガールズグループHearts2Hearts

<創立30周年を迎えたK-POP界の雄SMの5年ぶりに送り出したガールズグループが注目を集めている>

昨年はNewJeans、aespa、LE SSERAFIM、(G)I-DLEといったガールズグループが韓国のヒットチャートの常連となっていたが、今年はどうだろうか。最近の気になる動きとしては前回のコラムで取り上げた「シンプルに良い歌」と「バンドサウンド」の充実ぶりがあげられるが、ここにきて2025年のK-POPシーンを活性化させそうな新人が登場したので紹介したい。

その期待すべき新人とは、Hearts2Hearts(ハーツトゥハーツ)だ。韓国人をメインにインドネシア、カナダ出身のメンバーも在籍する女性8人組で、2月24日にデビューしたばかり。彼女たちが所属するのは大手芸能事務所・SMエンタテインメント(以下、SM)で、ガールズグループを手掛けるのはaespa以来、約5年ぶりという。そのような話題性もあって、結成直後からK-POPファンの注目を集めているのだが、さらに興味深いのはこのグループが「SM 3.0」の象徴的な存在である点だ。


Hearts2Heartsは韓国出身のジウ、ユハ、ジューン、エイナ、イアン、イェオンのほか、インドネシア人のカルメン、バンクーバー生まれで蔚山(ウルサン)育ちのステラの8人組。 SMTOWN / YouTube

プロフィール

まつもとたくお

音楽ライター。ニックネームはK-POP番長。2000年に執筆活動を始め、数々の専門誌・ウェブメディアに寄稿。2012年にはK-POP専門レーベル〈バンチョーレコード〉を立ち上げ、イ・ハンチョルやソヒといった実力派を紹介した。現在は『韓流ぴあ』『ジャズ批評』『ハングルッ! ナビ』などで連載。LOVE FMLuckyFM楽天ポッドキャストの番組に出演中。著書は『K-POPはいつも壁をのりこえてきたし、名曲がわたしたちに力をくれた』(イースト・プレス)ほか。

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