コラム

ロシアの戦略戦争に「中国が加担している」...ゼレンスキー大統領の「中国糾弾」の計は奏功するのか

2025年04月19日(土)20時11分
ウクライナ戦争で中国がロシアに協力

プーチン大統領と習近平国家主席(2019年6月) Dmitri Lovetsky/Pool via REUTERS

<ウクライナのゼレンスキー大統領は「中国がロシア国内で一部の武器生産に関与している」として、中国企業3社を制裁リストに加えるなど批判を強めている>

[ロンドン発]ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領がロシアの侵略戦争に協力していると中国に非難の矛先を向けている。ウラジーミル・プーチン露大統領にすり寄り、貿易戦争で中国と全面対決するドナルド・トランプ米大統領を引き留める狙いがある。

■【動画】ロシアの地で「自爆」する北朝鮮兵士たち...衝撃の瞬間映像「身元を隠すため顔の近くで手榴弾を爆発」

トランプ氏は中国に145%の関税を課す一方で、制裁が貿易を大幅に削減しているとしてロシアには追加関税を課さなかった。ウクライナは「最低基本関税」の10%だった。トランプ氏が中国封じ込めのためウクライナをエサにロシアを切り離そうとしているのは明らかだ。

ゼレンスキー氏は4月17日、「ウクライナ保安庁(SBU)と諜報機関から火薬や大砲(砲兵装備)に関する一般的な情報を入手した。来週には詳細を明らかにできると思うが、中国がロシア国内で一部の武器生産に関与していると信じている」と語った。

「限界のない友好関係」を宣言した習主席とプーチン

「中露2カ国間の協力関係を認識している。それが進行中であることにもはや疑いを挟む余地はない」。ゼレンスキー氏が、中国がロシアに直接的な軍事支援を提供していると公に非難したのは初めて。北京は一貫してウクライナ戦争に関してロシアへの武器供与を否定している。

プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

植田日銀総裁、午前10時45分から参院財金委に出席

ワールド

中東地域、食料輸入の「差し迫った必要性」 マースク

ビジネス

企業向けサービス価格、2月は前年比2.7%上昇 宿

ビジネス

米ジェフリーズ、12─2月利益は予想下回る 買収計
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 2
    意外と「プリンス枠」が空いていて...山崎育三郎が「日本産ミュージカルの夢」に賭ける理由【独占インタビュー】
  • 3
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終回に世界中から批判殺到【ネタバレ注意】
  • 4
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 5
    「有事の金」が下がる逆説 イラン戦争で市場に何が…
  • 6
    デンマーク王妃「帰郷」に沸騰...豪州訪問で浮かび上…
  • 7
    まずサイバー軍が防空網をたたく
  • 8
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 9
    地上侵攻もありえる...イラン戦争が今後たどり得る「…
  • 10
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 1
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公開...母としての素顔に反響
  • 3
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 6
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 7
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 8
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 9
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 10
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story