経営者個人の責任追及は諸外国では当然

株主と経営者を明確に区分する企業形態を望まないのであれば、株式会社以外の形態を採用すればよいだけであり、株主資本主義と揶揄されるアメリカですら、株式会社以外の形態を採用する企業は無数にある。

わざわざ所有と経営を分離する目的でつくられた株式会社を選択し、しかも証券市場に上場して不特定多数から資金を調達する以上、株式会社としての責任が生じるのは当然のことである。

上場企業の経営者というのは、高額な報酬を受け取ることができ、高い社会的地位もあるが、それは重い責任との引き換えである。原理原則から言えば、一連の責任を引き受ける覚悟や能力がない人物は、上場企業の経営者になるべきではない。

今回の判決によって、無責任な経営を行えば、経営者個人の責任が追及されるという、諸外国では当たり前の仕組みが日本でも適用されることが改めて明確になった。経営者に厳しくすると、成り手がいなくなるとの指摘があるが、全くの逆である。一連の責任を引き受けられる覚悟と能力を持った人材は存在しており、経営者に厳しい社会制度そのものが、有能な人材の選抜システムとして機能する。

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