ニュース速報
ワールド

トランプ氏、メキシコ国境に軍を派遣 不法移民対策で非常事態宣言へ

2025年01月21日(火)08時51分

トランプ次期米大統領は就任式を迎える20日、米・メキシコ国境で国家非常事態を宣言し、国境警備強化に向けて追加の軍部隊を派遣する計画を発表する。メキシコのコアウイラ州で同日撮影(2025年 ロイター/Cheney Orr)

[ワシントン 20日 ロイター] - 米共和党のトランプ新大統領は20日の就任演説で、国境問題に関する「国家非常事態宣言」を発令すると表明。メキシコと接する南西部の国境地帯に軍を派遣し、犯罪者の強制送還を強化すると述べた。

トランプ氏は不法移民取り締まり強化の概要を説明し、外国人のギャングや犯罪組織を米国から一掃するために1798年制定の戦時法「敵性外国人法」を発動するとも述べた。犯罪組織を国際テロ組織に指定する考えも示した。

民主党政権時代に不法移民が急増したとしてバイデン氏を批判。「最高司令官として、米国を脅威と侵略から守ることほど重要な責任はない。それこそが私が実行することだ」と強調した。

米国で難民申請した不法入国者をメキシコ側に戻して同国内で待機させる制度を復活させると述べた。バイデン氏は移民が劣悪な環境に置かれているとしてこの制度を2021年に廃止していた。

「全ての不法入国は直ちに停止され、数百万人の犯罪を犯した外国人を出身地に送還する手続きが開始される」と語った。

トランプ氏は、両親が合法的な移民資格を持たない米国生まれの子供に市民権を与える制度を廃止する意向。トランプ政権の高官が明らかにした。さらに難民再定住プログラムも少なくとも4カ月間停止する計画という。

トランプ氏の就任式直後に国境管理当局は、バイデン政権が導入した移民が米国への入国予約を行うことを可能にしていたアプリを廃止し、数十万人の移民を事実上追い出した。

米政府によると、国内の不法移民は22年初めの時点で約1100万人と推計される。一部のアナリストは、現在は1300万─1400万人に達していると推計する。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、北朝鮮と関係発展の用意 戦略的協力強化へ=K

ワールド

トランプ氏「ガザ戦争は終結」、人質解放待つイスラエ

ワールド

トランプ氏、ウクライナ向けトマホーク承認も ロが戦

ビジネス

主要行の決算に注目、政府閉鎖でデータ不足の中=今週
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 3
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリカを「一人負け」の道に導く...中国は大笑い
  • 4
    メーガン妃の動画が「無神経」すぎる...ダイアナ妃を…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 7
    連立離脱の公明党が高市自民党に感じた「かつてない…
  • 8
    筋肉が目覚める「6つの動作」とは?...スピードを制…
  • 9
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 10
    1歳の息子の様子が「何かおかしい...」 母親が動画を…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレ…
  • 6
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 7
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 8
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 9
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 10
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 9
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 10
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中