ニュース速報
ワールド

ノルウェーSWF資産価値20兆クローネに 5年で倍増し過去最高

2024年12月09日(月)10時30分

 12月7日、世界最大の政府系ファンド(SWF)のノルウェー政府年金基金は運用する資産価値が20兆クローネ(1兆8000億ドル)に達し、過去最高額に膨らんだ。写真は同国中央銀行のビル。2022年6月、オスロで撮影(2024年 ロイター/Victoria Klesty)

[オスロ 6日 ロイター] - 世界最大の政府系ファンド(SWF)のノルウェー政府年金基金は7日時点で運用する資産価値が20兆ノルウェークローネ(1兆8000億ドル)に達し、過去最高額に膨らんだ。過去5年間で約2倍となり、石油・ガス関連の投資収入や、株式市場の上昇が資産価値を押し上げた。

1996年に設立されたノルウェーのSWFは、世界の上場株式の約1.5%を保有している。資産価値はノルウェーの年間国内総生産(GDP)の4倍近くとなり、当初の予測をはるかに超えている。

ファンドの運営会社ノルゲス・バンク・インベストメント・マネジメントは、資産の約70%を世界の株式、約25%を債券、残りを不動産と再生可能エネルギー発電所に投資している。ポートフォリオの大部分は、国際市場のインデックスに連動する。

現在の資産価値は、約560万人のノルウェー人口の1人当たり約32万1000ドルに相当する。

最も多く保有しているのは米国債で、今年6月30日時点で1360億ドルと保有資産全体の7.5%を占める。企業株の投資先上位は米マイクロソフトの410億ドル、アップルの350億ドル、エヌビディアの340億ドルとなっている。

ノルウェーのSWFは2019年10月に10兆ノルウェークローネの節目を超えた。その後は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)時の世界的な景気刺激策や、ロシアによるウクライナ侵攻後の天然ガス価格の高騰などが資産価値をさらに押し上げた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米CBS、エルサルバドル刑務所の調査報道放映を直前

ワールド

新潟県議会が柏崎刈羽原発再稼働を容認、「地元同意」

ワールド

タイ自動車生産、11月は前年比11%増 国内向け好

ワールド

英労働市場、求人減少も賃金上昇 中銀にジレンマ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    週に一度のブリッジで腰痛を回避できる...椎間板を蘇…
  • 6
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 7
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 8
    米空軍、嘉手納基地からロシア極東と朝鮮半島に特殊…
  • 9
    【外国人材戦略】入国者の3分の2に帰国してもらい、…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 9
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 10
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中