ニュース速報
ワールド

イスラエル首相、ガラント国防相を解任 後任にカッツ外相

2024年11月06日(水)05時58分

イスラエルのネタニヤフ首相(写真左)は5日、ガラント国防相(右)を解任した。2023年10月撮影(2024年 ロイター/ABIR SULTAN POOL)

[エルサレム/カイロ/ワシントン 5日 ロイター] - イスラエルのネタニヤフ首相は5日、ガラント国防相を解任した。進行中の軍事作戦の管理を巡り両氏の間に隔たりが生じ、戦争の正常な遂行が不可能になったためとした。

後任にはカッツ外相を任命した。外相の後任にはギデオン・サール氏を充てた。

新国防相に指名されたカッツ氏は、イスラエルの安全のために使命感を持って取り組むとし、ガザからのイスラエル人質の帰還に加え、ハマスとレバノンの武装組織ヒズボラの「壊滅」を優先すると表明した。

ネタニヤフ氏とガラント氏は共に右派政党「リクード」に所属しているが、パレスチナ自治区ガザでのイスラム組織ハマスとの戦いの目的を巡る見解の相違が目立っていた。

ネタニヤフ氏は、見解の相違を超えて信頼を巡る危機が徐々に大きくなり、戦闘の通常の管理、継続ができなくなったと指摘。溝を埋めようとしたものの、一段と拡大しただけでなく、敵の知るところとなり、敵の利するところとなったため、解任を決めたと述べた。

ガラント氏は「イスラエルの安全は自分自身の人生をかけた使命で、今後も使命であり続ける」と述べた。同時に、現在進行中の戦争には明確な方向性がないと指摘した。

これに対しネタニヤフ氏は、ハマスがガザ地区の統治主体、および軍事力として壊滅するまで戦闘をやめることはできないと改めて主張した。

米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)の報道官は、ガラント氏は重要なパートナーだったとし、カッツ氏とも引き続き協力していくと表明。米国防総省のパトリック・ライダー報道官も「イスラエルの安全保障に対する米国のコミットメントは揺るぎない」とし、カッツ新国防相と引き続き緊密に協力していくと述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

率直に対話重ね戦略的互恵関係を包括的に推進=日中関

ワールド

豪ボンダイビーチ銃乱射事件、容疑者を殺人など59件

ビジネス

12月の日銀利上げ織り込み済み、「注目はペースと到

ビジネス

インタビュー:次期中計で純利益2兆円視野、実力切り
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を変えた校長は「教員免許なし」県庁職員
  • 4
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    「住民が消えた...」LA国際空港に隠された「幽霊都市…
  • 7
    【人手不足の真相】データが示す「女性・高齢者の労…
  • 8
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 9
    FRBパウエル議長が格差拡大に警鐘..米国で鮮明になる…
  • 10
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 8
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中