イスラエル軍とヒズボラ、レバノン国境で攻撃の応酬 情勢緊迫
レバノンで平和維持活動を続けている国連レバノン暫定軍(UNIFIL)は20日朝、イスラエルとの国境とUNIFILの活動地域における情勢がこの12時間で著しく緊迫の度合いを増したと述べた。交戦が続くレバノン南部の国境付近で20日撮影。(2024年 ロイター/Karamallah Daher)
[ベイルート/エルサレム 20日 ロイター] - レバノンで平和維持活動を続けている国連レバノン暫定軍(UNIFIL)は20日朝、イスラエルとの国境とUNIFILの活動地域における情勢がこの12時間で著しく緊迫の度合いを増したと述べた。
UNIFILの報道官はロイターに、イスラエルとレバノンの実効支配地域を区分する「ブルーライン」を越えて攻撃が行われ状況がエスカレートしていると懸念を示し、全ての関係者に自制を求めていると述べた。
レバノンの治安情報筋やイスラム教シーア派組織ヒズボラ系テレビによると、イスラエル軍は20日、レバノン南部の少なくとも3つの村を空爆した。イスラエル軍からのコメントはない。
ヒズボラは、イスラエル側のメトゥラにいるイスラエル軍部隊に向け誘導ミサイルを発射したと発表。イスラエルのラジオによると、北部の複数の町の住民は、避難所の近くにいるよう軍から指示された。
イスラエル政府は、昨年10月のイスラム組織ハマスによる急襲をきっかけとする戦争が新たな段階に入ったとし、作戦の重点を北部の対ヒズボラ戦に移している。そんな中、今週、ヒズボラ戦闘員が使用する通信機器が2日連続で一斉爆発する事件が発生。この爆発を巡り、国連安全保障理事会が20日に会合を開くことになっている。