ニュース速報
ワールド

韓国と中国、外交・安保対話開始へ 3カ国首脳会合前に個別会談

2024年05月27日(月)06時57分

韓国の尹錫悦大統領と中国の李強首相は26日に会談、外交・安全保障対話を開始し、自由貿易協定(FTA)協議の再開で合意した。代表撮影。(2024年 ロイター)

Hyonhee Shin Katya Golubkova Eduardo Baptista

[ソウル/東京/北京 26日 ロイター] - 韓国の尹錫悦大統領と中国の李強首相は26日に会談、外交・安全保障対話を開始し、自由貿易協定(FTA)協議を再開することで合意した。

27日の日中韓首脳会議を前に、3カ国は二国間での首脳会合を行った。

大統領府の発表によると、会談冒頭で大統領は李首相に対し、両国は相互尊重による共通の利益促進だけでなく、ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルとハマスの紛争を挙げて地域的・世界的な問題についても協力すべきと指摘。「韓国と中国が過去30年間、様々な困難を共に乗り越え、互いの発展と成長に貢献してきたように、今日の世界的な複雑な危機に直面しても、引き続き二国間協力を強化していきたい」と述べた。

北朝鮮の核問題を念頭に、国連安全保障理事会の常任理事国として中国がより役割を果たすよう要請した。

中国の国営新華社によると、李首相は大統領に対し、経済・貿易問題を政治・安全保障問題に転化することに両国は反対し、安定したサプライチェーンの維持に努めるべきだと語った。

李首相は、中国はハイエンド製造業、新エネルギー、人工知能(AI)、生物医学などの分野での協力を強化する用意があると述べた。また、市場アクセスの一段の拡大、外国投資への保証強化、韓国企業が投資と協力を拡大することを歓迎すると述べた。

首相は「対等な協議と誠実なコミュニケーション」によるコンセンサス形成と相違の解決へ努力を継続することに期待を表明した。

大統領は岸田文雄首相とも会談、日本との外交、経済、文化交流の進展を称賛し、両国が国交正常化60周年を迎える来年、より深い関係を育むことで合意した。

岸田首相は李首相とも会談した。

また、李首相は韓国サムスン電子の李在鎔会長と会談し、中国への投資拡大を促した。2021年以降、中国企業は韓国のサムスンやSKハイニックスなどが生産する先端半導体へのアクセスが制限されている。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アラブ・イスラム諸国、ドーハで首脳会議 イスラエル

ワールド

イスラエル首相、トランプ氏に事前通知 カタール空爆

ワールド

米中、TikTok巡り枠組み合意 首脳が19日の電

ワールド

再送-米、ロ産石油輸入巡り対中関税課さず 欧州の行
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く締まった体幹は「横」で決まる【レッグレイズ編】
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 6
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 7
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中