ニュース速報
ワールド

日米韓、北朝鮮のサイバー脅威対策強化へ 安保担当高官が会談

2023年12月09日(土)17時32分

北朝鮮が偵察衛星の追加打ち上げに意欲を示す中、日米韓3カ国は国家安全保障担当の高官が9日にソウルで会談し、核・ミサイル開発の資金源となっている暗号資産(仮想通貨)の不正利用など、サイバー空間における脅威への対応を強化していくことで一致した。写真左から米国のサリバン補佐官、韓国の趙太庸国家安保室長、秋葉剛男国家安全保障局長。12月9日、ソウルで撮影(2023年 代表撮影)

Hyunsu Yim Ju-min Park

[ソウル 9日 ロイター] - 北朝鮮が偵察衛星の追加打ち上げに意欲を示す中、日米韓3カ国は国家安全保障担当の高官が9日にソウルで会談し、核・ミサイル開発の資金源となっている暗号資産(仮想通貨)の不正利用など、サイバー空間における脅威への対応を強化していくことで一致した。

米ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)が明らかにした。

同補佐官は、3カ国首脳が8月に安全保障・経済分野の協力深化を約束したことを受けた対応と説明。「われわれは、サイバー犯罪や暗号資産によるマネーロンダリング(資金洗浄)、無謀な宇宙実験や弾道ミサイル発射実験といった北朝鮮がもたらす脅威に対抗する新たな3国間イニシアチブを立ち上げた」と記者団に語った。

日本の秋葉剛男国家安全保障局長は、北朝鮮の違法なサイバー活動が直近の課題として浮上しているとし、核・ミサイル開発の資金源になっていると指摘した。

北朝鮮の国営メディアは9日、同国が近く偵察衛星をさらに打ち上げる決意だとし、宇宙開発は自国を防衛する権利の一部だと主張した。

韓国大統領府の趙太庸国家安保室長は、協議の中でウクライナと中東問題についても意見交換したことを明らかにした。

サリバン氏によると、ロシアと北朝鮮の軍事協力拡大について話し合い、3氏は北朝鮮がウクライナ戦争でロシアに武器を供給していることを確信したという。

また、韓国大統領府によると、サリバン氏と趙氏はこの日、半導体など重要技術に関する協力を目的とした初の「次世代重要・新興技術(CET)対話」で共同議長を務めた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ゼレンスキー氏、和平協議「幾分楽観視」 容易な決断

ワールド

プーチン大統領、経済の一部セクター減産に不満 均衡

ワールド

プーチン氏、米特使と和平案巡り会談 欧州に「戦う準

ビジネス

次期FRB議長の人選、来年初めに発表=トランプ氏
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大気質指数200超え!テヘランのスモッグは「殺人レベル」、最悪の環境危機の原因とは?
  • 2
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が猛追
  • 3
    海底ケーブルを守れ──NATOが導入する新型水中ドローン「グレイシャーク」とは
  • 4
    若者から中高年まで ── 韓国を襲う「自殺の連鎖」が止…
  • 5
    「世界一幸せな国」フィンランドの今...ノキアの携帯…
  • 6
    もう無茶苦茶...トランプ政権下で行われた「シャーロ…
  • 7
    【香港高層ビル火災】脱出は至難の技、避難経路を階…
  • 8
    22歳女教師、13歳の生徒に「わいせつコンテンツ」送…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 8
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中