ニュース速報

ワールド

ウクライナの原発従業員の状況に懸念、査察求める=IAEA

2022年06月25日(土)03時53分

国際原子力機関(IAEA)は24日、ウクライナにある欧州最大の原子力発電所、ザポロジエ原発でウクライナ人職員が置かれている状況に対する懸念を深めており、できるだけ早く現地入りして査察する必要があると表明した。(2022年 ロイター/Leonhard Foeger)

[ウィーン 24日 ロイター] - 国際原子力機関(IAEA)は24日、ウクライナにある欧州最大の原子力発電所、ザポロジエ原発でウクライナ人職員が置かれている状況に対する懸念を深めており、できるだけ早く現地入りして査察する必要があると表明した。

ザポロジエ原発ではロシア軍の指揮下でウクライナ人職員が原発稼働に従事している。IAEAは、この状況は安全上のリスクがあり、代表団を派遣したいとの意向を数カ月前から示していた。

IAEAは「最近、同原発でのウクライナ人職員の状況が悪化していると報じられていることを承知している」と説明。「職員が直面している困難な状況への懸念を深めており、この問題などに対処するためできるだけ早く現地に派遣しなければならない」とコメントした。

課題の一つは、IAEAの査察官が現地にある「大量の」核物質をチェックするなどの検証作業をする必要性だ。

核物質についてのデータをIAEA本部へ遠隔送信する機能は今月復旧した。だがIAEAは、物理的な在庫確認は査察官が「一定の期間を超えない」間隔で直接実施する必要があると指摘した。詳細には言及しなかった。

また、ザポロジエ原発に6基ある原子炉のうち2基は燃料を最近補給しており、燃料のチェックが再稼働の前提条件になるとした。現在は2基の原子炉が稼動している。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

豪が16歳未満のSNS禁止法施行、世界初 首相「誇

ワールド

ウクライナ和平には欧州が中心的関与を、ローマ教皇 

ビジネス

ルクオイル株凍結で損失の米投資家に資産売却で返済、

ビジネス

英中銀当局者、金利見通し巡り異なる見解 来週の会合
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキング」でトップ5に入ったのはどこ?
  • 3
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「財政危機」招くおそれ
  • 4
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 5
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 8
    「1匹いたら数千匹近くに...」飲もうとしたコップの…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中