ニュース速報

ワールド

フィリピン、南シナ海の領有権問題で米国に関与強化要請へ

2015年05月26日(火)14時08分

 5月25日、中国が南シナ海の大半で領有権を主張し、人工島の建設などを進めているのを受け、フィリピンのガズミン国防相は、米国に対して同盟国支援のための「より強い関与」を要請する考えを示した。写真は中国が人工島の建設を進める南沙諸島の美済礁。米海軍提供(2015年 ロイター)

[フォートサンフェリペ(フィリピン) 25日 ロイター] - 中国が南シナ海の大半で領有権を主張し、人工島の建設などを進めているのを受け、フィリピンのガズミン国防相は25日、米国に対して同盟国支援のための「より強い関与」を要請する考えを示した。

同相はハワイでカーター米国防長官と27日に会談する際に、米国の関与を強化するよう求めると語った。

マニラ南方にある海軍基地で記者団に対し「米国側にわれわれへの支援の範囲や、支援のために何ができるのかを問いたい。われわれは今まさに抑圧を受けているのだから」と述べた。

さらに「西フィリピン海(=南シナ海)で起きている状況を懸念している。航海の自由、飛行の自由が阻害され、国際領域を飛行する米国の航空機でさえ見とがめられる」と指摘した。

ある軍高官はロイターに対し、同相が米政府に中古の飛行機や船舶、沿岸レーダーシステムの提供を求めるだろうと述べた。

年間5兆ドルの貨物の海上交通路となっている南シナ海では、フィリピンやベトナム、マレーシア、台湾、ブルネイと中国の間の領有権争いが深刻化している。

中国は、米偵察機が先週、この海域の上空を飛行したことに不満を表明しており、この外交摩擦で米中間の緊張はいっそう高まっている。

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

冷戦時代の余剰プルトニウムを原発燃料に、トランプ米

ワールド

再送-北朝鮮、韓国が軍事境界線付近で警告射撃を行っ

ビジネス

ヤゲオ、芝浦電子へのTOB価格を7130円に再引き

ワールド

インテル、米政府による10%株式取得に合意=トラン
MAGAZINE
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 2
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋肉は「神経の従者」だった
  • 3
    一体なぜ? 66年前に死んだ「兄の遺体」が南極大陸で見つかった...あるイギリス人がたどった「数奇な運命」
  • 4
    【写真特集】「世界最大の湖」カスピ海が縮んでいく…
  • 5
    『ジョン・ウィック』はただのアクション映画ではな…
  • 6
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 7
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 8
    顔面が「異様な突起」に覆われたリス...「触手の生え…
  • 9
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 10
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 1
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 2
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 3
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人」だった...母親によるビフォーアフター画像にSNS驚愕
  • 4
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 5
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 6
    20代で「統合失調症」と診断された女性...「自分は精…
  • 7
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 8
    「このクマ、絶対爆笑してる」水槽の前に立つ女の子…
  • 9
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 10
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中