ニュース速報
ビジネス

午前の日経平均は続伸、個別物色広がる 買い戻し中心で商い低調

2025年04月18日(金)11時56分

 4月18日、前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比205円69銭高の3万4583円29銭と、続伸した。写真は2024年2月、都内の株価ボード前で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Hiroko Hamada

[東京 18日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比205円69銭高の3万4583円29銭と、続伸した。関税政策を巡る日米の初会合を通過した安心感もあり、幅広い銘柄に買いが入った。個別材料を手掛かりにした物色もみられ、指数を押し上げた。ただ、きょうは海外市場の多くが休場で積極的に上値を追う動きは限られ、商いは低調だった。

日経平均は前営業日比23円安と小幅安でスタートした後、プラス圏に浮上し、前場中盤に一時274円高の3万4651円91銭まで上昇した。

指数寄与度の大きい銘柄の一角が底堅く上げ幅を広げたが、買いが一巡するともみ合う展開が続いた。市場では「欧米市場が休場となるので、様子見ムードも強いようだ」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれた。プライム市場では9割の銘柄が上昇するなど、地合いは底堅かった。

丸三証券の投資情報部長・丸田知宏氏は、「日米交渉を通過して安心感はあるものの、売られた分の買い戻しに過ぎない印象で、積極的に上値を追う動きは乏しいようだ」と話した。目先については、「日経平均は3万3000円―3万5000円を中心としたレンジで推移するとみているが、悪材料が出た場合は7日に付けた安値(3万0792円74銭)程度まで下落するリスクはある」という。

TOPIXは0.79%高の2550.34ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆6681億5500万円だった。東証33業種では、サービス、機械以外の31業種が値上がり。医薬品、海運、鉱業などが値上がり率上位に並んだ。

個別では、中外製薬が17%高となり、1銘柄で日経平均を118円ほど押し上げた。米製薬大手イーライリリーが17日に、肥満症治療薬候補として開発中の経口薬について、後期臨床試験で体重減少の結果が得られたと発表。これを創薬したのが同社であることが好感され、買いが先行した。

フジ・メディア・ホールディングスは9%超高、前日に決算を発表したディスコは1%超安だった。指数寄与度の大きいファーストリテイリングは2%超高、主力のトヨタ自動車は1%超高だった一方、リクルートホールディングスは3%安と軟調だった。

プライム市場の騰落数は、値上がり1488銘柄(90%)に対し、値下がりが130銘柄(7%)、変わらずが17銘柄(1%)だった。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

小泉防衛相、中国軍のレーダー照射を説明 豪国防相「

ワールド

米安保戦略、ロシアを「直接的な脅威」とせず クレム

ワールド

中国海軍、日本の主張は「事実と矛盾」 レーダー照射

ワールド

豪国防相と東シナ海や南シナ海について深刻な懸念共有
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 8
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中