ニュース速報
ビジネス

3月のテスラ車米下取り件数は過去最高か 反マスク氏で車放火も

2025年03月21日(金)14時37分

自動車情報サイトを運営する米調査会社エドマンズがロイターに明らかにした中古車情報によると、電気自動車(EV)メーカー、テスラの3月の全米下取り件数が月間ベースで過去最高水準になる可能性が高いことが分かった。写真はカナダのテスラショールームで20日に撮影(2025年 ロイター/Carlos Osorio)

[サンフランシスコ 20日 ロイター] - 自動車情報サイトを運営する米調査会社エドマンズがロイターに明らかにした中古車情報によると、電気自動車(EV)メーカー、テスラの3月の全米下取り件数が月間ベースで過去最高水準になる可能性が高いことが分かった。

3月15日までに全米で下取りに出された自動車のうち、2017年以降のテスラ車の割合が1.4%を占めた。このペースが月末まで続くと月間ベースで最高を更新する見通しで、エドマンズのアナリストらは今年3月後半にテスラ車の割合がさらに上昇する可能性があると指摘する。昨年3月のテスラ車の割合は0.4%にとどまっていた。

イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が第2次トランプ米政権で新設された「政府効率化省(DOGE)」のトップに就き、連邦政府の公務員削減や、国際人道支援計画への資金提供打ち切りを進めていることを背景にテスラ車を放火したり、テスラのショールームや充電設備を破壊したりする事件も起きている。

欧州でもマスク氏への反発からテスラ車所有者が手放す動きが出ている。

エドマンズによると、1月20日の第2次トランプ政権の発足後で月全体のデータを読み取れる最初の月となった2月の下取り割合は1.2%だった。

エドマンズの分析部門責任者ジェシカ・コールドウェル氏は「マスク氏が政府への関わりを深めていることに加え、テスラ車の価値低下が懸念されたり、大都市圏でEV市場の飽和状態が強まったりしている。このため長年テスラ車を運転しているのに愛着が薄れた人も出てきており、ブランドへの信頼(ブランドロイヤルティー)が揺らいでいる」と述べた。

テスラとマスク氏の広報担当者は、コメント要請に即座には応じなかった。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

英インフレ期待、10月は4月以来の高水準=シティ・

ワールド

独総合PMI、10月53.8で2年半ぶり高水準 サ

ワールド

アングル:米FRBの誘導目標金利切り替え案、好意的

ビジネス

長期・超長期債中心に円債積み増し、ヘッジ外債横ばい
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 2
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼稚園をロシアが攻撃 「惨劇の様子」を捉えた映像が話題に
  • 3
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシアに続くのは意外な「あの国」!?
  • 4
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 5
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 6
    「宇宙人の乗り物」が太陽系内に...? Xデーは10月2…
  • 7
    国立大卒業生の外資への就職、その背景にある日本の…
  • 8
    【ムカつく、落ち込む】感情に振り回されず、気楽に…
  • 9
    汚物をまき散らすトランプに『トップガン』のミュー…
  • 10
    「石炭の時代は終わった」南アジア4カ国で進む、知ら…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 5
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 6
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 9
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼…
  • 10
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中