ニュース速報
ビジネス

米1月雇用者14.3万人増、予想下回る 失業率4%で5月以来の低水準

2025年02月08日(土)03時54分

米労働省が7日発表した2025年1月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は14万3000人増加と、エコノミスト予想の17万人増を下回った。写真は2022年9月、マサチューセッツ州サマービルで撮影(2025年 ロイター/Brian Snyder)

Lucia Mutikani

[ワシントン 7日 ロイター] - 米労働省が7日発表した1月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は14万3000人増と、前月(26万1000人増)から伸びが鈍化し、市場予想の17万人増も下回った。しかし、失業率は4.0%と昨年5月以来の低水準にあり、米連邦準備理事会(FRB)は少なくとも6月までは利下げを延期できる可能性が高い。    

LPLファイナンシャルのチーフエコノミスト、ジェフリー・ローチ氏は「熱すぎず冷たすぎない適温の内容と言えるかもしれない」とし、「4%の失業率は非常に低いと見なされ、FRBが短期的に金利を据え置く根拠となる」と述べた。

2024年12月の非農業部門雇用者数は30万7000人増に上方改定された。当初発表は25万6000人増だった。

雇用者数は11月も堅調に増加していたことから、その反動で1月の雇用者の伸びが鈍化した可能性がある。

カリフォルニア州の山火事や国内各地の寒波による「目立った影響はなかった」という。

ただ家計調査では、天候が原因で出社できなかったという回答は57万3000人に上り、1月としては11年以降で最多となった。

業種別では、レストランやバーなどの飲食業が1万5700人減少した。

病院や介護・居住型介護施設、在宅医療サービスなどの医療関連が4万4000人増と、1月の雇用増の大部分を占めた。小売も3万4000人増加した。

政府は3万2000人増。ただ、米新政権が連邦政府職員の削減に動いていることから、この勢いは大きく鈍化する公算が大きい。

建設や製造、レジャー・接客などはほぼ変わらずだった。

時間当たり平均賃金は前月比0.5%上昇と、昨年8月以来の伸びとなった。前年比では4.1%上昇。12月は前月比0.3%、前年比4.1%上昇していた。

また、合わせて発表された年次基準改定では、昨年3月までの12カ月間の雇用者数が59万8000人下方改定された。

ホワイトハウスは「トランプ大統領の成長促進策の必要性が明示された」とコメントした。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

焦点:闇に隠れるパイロットの精神疾患、操縦免許剥奪

ビジネス

ソフトバンクG、米デジタルインフラ投資企業「デジタ

ビジネス

ネットフリックスのワーナー買収、ハリウッドの労組が

ワールド

米、B型肝炎ワクチンの出生時接種推奨を撤回 ケネデ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 5
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 6
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 7
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 8
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 9
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 10
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 7
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 8
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中