アメリカン航空、2025年通期利益見通しが市場予想下回る
米航空大手アメリカン航空グループは23日、2025年通期の調整後1株利益を1.70─2.70ドルとする見通しを示し、中間値はLSEGが集計したアナリスト予想平均の2.42ドルを下回った。写真は同社が運航するエアバス機。米カリフォルニア州ロサンゼルスの国際空港で2018年3月撮影(2025年 ロイター/ Mike Blake)
Shivansh Tiwary
[23日 ロイター] - 米航空大手アメリカン航空グループは23日、2025年通期の調整後1株利益を1.70─2.70ドルとする見通しを示し、中間値はLSEGが集計したアナリスト予想平均の2.42ドルを下回った。昨年に大幅な賃上げで合意した労使協定に起因するコスト増が見込まれるため。
同社のデボン・メイ最高財務責任者(CFO)は電話会見で「燃料以外の単位コストが前年比で1桁台半ばの増加率になると予想している。コスト増加の大半は給与の増加と福利厚生の拡充に伴うものだ」と述べた。
今年第1・四半期の調整後1株当たり損益は0.20─0.40ドルの赤字と予想、赤字幅は市場予想の0.04ドルを上回った。設定価格の改善と好調な冬季需要の恩恵を受けているデルタ航空やユナイテッド航空などの競合他社とは対照的な見通しとなった。
同日発表した昨年第4・四半期決算は、調整後1株利益が0.86ドルとなり、LSEGがまとめたアナリスト予想平均の0.64ドルを上回った。設定価格の改善が寄与した。
同四半期の総営業収入は前年同期比4.6%増の約136億6000万ドルで、市場予想の133億9000万ドルを超えた。
アメリカン航空は昨年9月、客室乗務員2万8000人との5年の新労使協定を締結し、最大20.5%の賃上げと過去にさかのぼっての賃金支払いに応じた。昨年10月には、航空機保守技術者、清掃員、企画担当者を含む労働者グループと2年間の契約延長で合意した。
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