ニュース速報
ビジネス

中国が世界造船業界を不当に支配、米政権が調査報告発表へ

2025年01月13日(月)18時01分

 バイデン米政権は、中国が不公正な政策や慣行を用いて世界の海運、物流、造船セクターを支配していると結論づけた。中国山東省威海で2019年5月撮影(2025年 ロイター)

Andrea Shalal

[ワシントン 13日 ロイター] - バイデン米政権は、中国が不公正な政策や慣行を用いて世界の海運、物流、造船セクターを支配していると結論づけた。関係者が明らかにした。

米通商代表部(USTR)は、全米鉄鋼労組を含む5労組の要請を受けて2024年4月に通商法301条に基づく調査を開始。中国が自国の造船・海運業界を優位に立たせるために、資金援助、外国企業への障壁、技術移転の強制、知的財産の窃盗、調達政策などを駆使したと結論づけた。報告書は中国が「海事、造船、物流部門で人件費を深刻かつ人為的に抑制している」と指摘した。

報告書は、1500億ドル規模の世界造船業界における中国のシェアが2000年の約5%から23年には50%以上に拡大したのは、主に政府補助金が寄与したことを示すデータを示した。

USTRは今週中に報告書を発表する予定という。米労組が求める、中国製船舶への関税や港湾使用料の賦課に道が開かれる可能性がある。

1980年代初頭、米国には300以上の造船所があったが現在は20しかない。専門家によれば、民生用、軍用ともに造船需要は旺盛で増加傾向にあるという。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

北部クルド人自治区の石油輸出、来週再開へ=イラク石

ワールド

イラン、イスラエルと米を批判 威嚇は「国際法違反」

ビジネス

武藤経産相「大胆な投資行うと聞いていた」、日鉄から

ワールド

ブラジル中銀、100bp利上げが基本シナリオ=理事
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞が浄化される「オートファジー」とは何か?
  • 2
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防衛隊」を創設...地球にぶつかる確率は?
  • 3
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VATも標的に
  • 4
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 7
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 8
    イスラム×パンク──社会派コメディ『絶叫パンクス レ…
  • 9
    ロシアの戦車不足いよいよ深刻...「独ソ戦」時代のT-…
  • 10
    ウクライナの永世中立国化が現実的かつ唯一の和平案だ
  • 1
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だった...スーパーエイジャーに学ぶ「長寿体質」
  • 2
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 3
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン...ロシア攻撃機「Su-25」の最期を捉えた映像をウクライナ軍が公開
  • 4
    2025年2月12日は獅子座の満月「スノームーン」...観…
  • 5
    【徹底解説】米国際開発庁(USAID)とは? 設立背景…
  • 6
    イスラム×パンク──社会派コメディ『絶叫パンクス レ…
  • 7
    週に75分の「早歩き」で寿命は2年延びる...スーパー…
  • 8
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 9
    iPhoneで初めてポルノアプリが利用可能に...アップル…
  • 10
    【クイズ】今日は満月...2月の満月が「スノームーン…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 9
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 10
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中