ニュース速報
ビジネス

米シェブロン、第4四半期に最大15億ドルの費用計上 人員削減など

2024年12月06日(金)09時49分

 米石油大手シェブロンは12月5日、人員削減と資産の減損処理、不動産売却に伴って第4・四半期決算で最大15億ドルの費用を計上すると発表した。2023年10月撮影のイメージ写真(2024年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)

Gary McWilliams

[ヒューストン 5日 ロイター] - 米石油大手シェブロンは5日、人員削減と資産の減損処理、不動産売却に伴って第4・四半期決算で最大15億ドルの費用を計上すると発表した。同社は費用の大部分は今後2年間に計画されている人員削減と移転のためだと説明したが、約4万5000人の従業員のうち何人を減らすのかは明らかにしなかった。

同社は今回の費用計上による調整後利益への影響はないと説明した。LSEGは、シェブロンの第4・四半期の調整後利益が43億5000万ドル、1株当たり調整後利益が2.42ドルになると予想している。前年同期はそれぞれ64億5300万ドル、3.45ドルだった。

シェブロンは従業員への退職金と移転の費用は税引き後で最大9億ドルを見込んでいる。保有資産の減損処理と不動産売却の費用は最大6億ドルになると想定している。

石油業界は保有する油田の埋蔵量と生産量を増加させるための買収をもくろむ一方、新たな油田開発への投資を抑えている。シェブロンは同業ヘスを530億ドルで買収し、25年の事業支出を24年(約190億ドル)と比べて20億ドル減らす計画だ。

マイケル・ワース最高経営責任者(CEO)は「25年の資本予算は当社が発表した構造的なコスト削減とともに、コストと資本の規律に対するコミットメントを示している」との声明を出した。

プロジェクトでの支出減少には、カザフスタン事業での大規模支出の終了、カナダと米西部アラスカ州、コンゴでの石油・ガス事業の最近の売却、米国のシェール事業への支出減少も反映している。

石油・ガス生産への新規支出は約10億ドル減少し、精製向けは今年と比べて約3億ドル減る。

この予算にはヘス買収の費用は含まれていない。

シェブロンはこれまでに、26年にかけて最大30億ドルのコスト削減を目指すと表明していた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

原油先物一時2ドル超安、フーシ派の船舶攻撃停止の見

ビジネス

米国株式市場=小反落、企業決算に注目

ワールド

カーニー元カナダ中銀総裁、トルドー首相の後任に立候

ビジネス

リオ・ティントとグレンコア、統合の可能性巡り協議 
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲うウクライナの猛攻シーン 「ATACMSを使用」と情報筋
  • 2
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の超過密空間のリアル「島の社交場」として重宝された場所は?
  • 3
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 4
    ロス山火事で崩壊の危機、どうなるアメリカの火災保険
  • 5
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 6
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 7
    トランプの「領土奪取」は暴論にあらず。グリーンラ…
  • 8
    トランプさん、グリーンランドは地図ほど大きくない…
  • 9
    韓国ユン大統領、逮捕直前に気にしていたのは意外にも…
  • 10
    韓国の与党も野党も「法の支配」と民主主義を軽視し…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    ロシア兵を「射殺」...相次ぐ北朝鮮兵の誤射 退却も阻まれ「弾除け」たちの不満が爆発か
  • 4
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 5
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「…
  • 6
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 7
    トランプさん、グリーンランドは地図ほど大きくない…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    古代エジプト人の愛した「媚薬」の正体
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中