ニュース速報
ビジネス

米の私募ファンド巡る規制、業界団体が次期政権に見直し要望

2024年11月15日(金)12時40分

 オルタナティブ投資の米有力業界団体、マネージド・ファンズ・アソシエーション(MFA)は14日、トランプ次期大統領の政権移行チームに対して、「有害な」業界規制の見直しや「成長を後押しする」税制の維持を要望した。写真はニューヨーク金融街近くで2021年10月撮影(2024年 ロイター/Shannon Stapleton)

Chris Prentice

[ニューヨーク 14日 ロイター] - オルタナティブ投資の米有力業界団体、マネージド・ファンズ・アソシエーション(MFA)は14日、トランプ次期大統領の政権移行チームに対して、「有害な」業界規制の見直しや「成長を後押しする」税制の維持を要望した。

MFAはヘッジファンドや、プライベートクレジット(公開市場を経由しない企業への直接融資)を手がける投資家といった私募ファンドが加盟。バイデン政権下で証券取引委員会(SEC)が新たに導入した私募ファンドに関する一連の規制取り消しを求める訴訟を起こしている。

次期政権にもMFAは、SECの政策課題や最近策定された規制の全面的な撤回を求めている。

MFAのブライアン・コルベット代表は「現在のSECの政策課題を転換し、市場や投資家、実体経済に弊害を及ぼしてきた間違った政策を過去のものにする時が来た」と書簡で訴えた。

バイデン政権の規制当局は財務省が主導する形で、ノンバンクと私募ファンドがもたらすシステミックリスクにも監視の目を光らせてきた。

しかしコルベット氏は政策担当者に、オルタナティブ資産を経済成長のけん引役として前向きに受け入れてほしいと主張。「私募ファンドが提供する多様性は金融市場安定化とリスク分散の両面で重要かつ不可欠な存在だ」と述べた。

共和党が上下両院の多数派となる来年1月の新しい連邦議会で検討される税制についてコルベット氏は、ヘッジファンドなどが受け取る「キャリードインタレスト」と呼ばれる報酬を長期のキャピタルゲイン扱いとしている現行の優遇措置を含む長期投資のインセンティブ制度を撤廃するべきではないと表明した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

補正予算案が予算委で可決、きょう衆院通過へ 年収の

ワールド

米国防長官、イスラエル国防相と電話会談 シリア情勢

ビジネス

独VW、米テネシーの工場従業員に4年で14%の賃上

ワールド

防衛増税、26年度から法人税4%引き上げ たばこは
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:韓国 戒厳令の夜
特集:韓国 戒厳令の夜
2024年12月17日号(12/10発売)

世界を驚かせた「暮令朝改」クーデター。尹錫悦大統領は何を間違えたのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 2
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達した江戸の吉原・京の島原と並ぶ歓楽街はどこにあった?
  • 3
    男性ホルモンにいいのはやはり脂の乗った肉?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 5
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 6
    ノーベル文学賞受賞ハン・ガン「死者が生きている人を…
  • 7
    韓国大統領の暴走を止めたのは、「エリート」たちの…
  • 8
    「男性ホルモンが高いと性欲が強い」説は誤り? 最新…
  • 9
    「糖尿病の人はアルツハイマー病になりやすい」は嘘…
  • 10
    統合失調症の姉と、姉を自宅に閉じ込めた両親の20年…
  • 1
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 2
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、妻の「思いがけない反応」...一体何があったのか
  • 4
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 5
    国防に尽くした先に...「54歳で定年、退職後も正規社…
  • 6
    朝晩にロシア国歌を斉唱、残りの時間は「拷問」だっ…
  • 7
    「男性ホルモンが高いと性欲が強い」説は誤り? 最新…
  • 8
    男性ホルモンにいいのはやはり脂の乗った肉?...和田…
  • 9
    人が滞在するのは3時間が限界...危険すぎる「放射能…
  • 10
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼ…
  • 9
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中