セブン&アイ、「価値を十分認識した案なら協議も」 クシュタールに
9月9日、セブン&アイ・ホールディングスは、カナダ小売大手アリマンタシォン・クシュタールが友好的な協議を呼びかける声明を発表したことを受け、「スタンドアローン(単独)での本源的価値を十分に認識し、特別委員会の有している非常に現実的な規制上に関する懸念を払拭する提案を提示した場合には、引き続き真摯(しんし)な協議に応じる用意がある」とのコメントを出した。写真はセブン&アイ・ホールディングスのロゴ。2017年12月、都内で撮影(2024年 ロイター/Toru Hanai)
Ritsuko Shimizu
[東京 9日 ロイター] - セブン&アイ・ホールディングスは9日、カナダ小売大手アリマンタシォン・クシュタールが友好的な協議を呼びかける声明を発表したことを受け、「スタンドアローン(単独)での本源的価値を十分に認識し、特別委員会の有している非常に現実的な規制上に関する懸念を払拭する提案を提示した場合には、引き続き真摯(しんし)な協議に応じる用意がある」とのコメントを出した。
そのうえで、クシュタールからそのような提案がない限り「事業の遂行に注力し、潜在的な株主価値の実現・顕在化に向けて、実行可能な戦略的施策を追求していく」とした。
クシュタールは、セブンが友好的な協議を拒否したことを「遺憾に感じる」とし、両社のアドバイザー同士の協議の機会を拒否されたほか、秘密保持契約の締結の要求も受け入れられなかったと明らかにした。秘密保持契約を結ぶ用意が引き続きあるとし、「株主にさらなる価値向上をもたらすことができると確信している」と主張した。
セブンは、クシュタールの提案は「実効性の伴う議論を行うだけの根拠・材料を提示していない。当社の潜在的な株主価値の短中期的な実現について著しく過小評価している」とし、これがアドバイザー間の協議や秘密保持契約への署名に応じていない理由だと説明している。