ニュース速報

ビジネス

中国翌日物レポ金利が2年ぶり高水準、流動性にストレスの兆候

2023年03月21日(火)19時04分

 中国の銀行間市場で21日、翌日物レポ金利が2年ぶりの高水準に上昇し、流動性の状況にストレスの兆候が示された。写真は中国人民銀行。2022年9月撮影(2023年 ロイター/Tingshu Wang)

[上海 21日 ロイター] - 中国の銀行間市場で21日、翌日物レポ金利が2年ぶりの高水準に上昇し、流動性の状況にストレスの兆候が示された。

月末、四半期末を前に資金需要が高まった。中国人民銀行(中央銀行)は17日、銀行の預金準備率を25ベーシスポイント(bp)引き下げると発表したが、実施日は27日となっている。

午前の取引で翌日物レポ金利の加重平均は2.4505%と、2021年2月以来の高水準を記録。0803GMT(日本時間午後5時03分)時点では2.4290%となっている。

7日物は約4ベーシスポイント(bp)上昇し、2.2271%。

ただ市場関係者は、預金準備率引き下げが間もなく実施されるため、こうしたタイトな状態が長引くことはないとみている。

中信証券のチーフエコノミスト、ミン・ミン氏は、金融緩和策の実施で資金繰りの逼迫は直に緩和されるだろうと語った。

RBCキャピタル・マーケッツのアナリストは「四半期末の資金需給逼迫を緩和するには、依然としてリバースレポオペが必要になるだろう」と指摘。「外為市場を見る限りでは逼迫はあまり感じられない」が、オンショアのドル調達コストは非常に高いと語った。

ドル調達難を背景にオンショアのドルの借り入れコストが上昇しており、圧力緩和のために銀行の外貨預金準備率が引き下げられるのではないかとの観測も一部出ている。

オンショア銀行間市場の翌日物ドル借り入れコストは、LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)の代替となる金利指標であるSOFA(担保付翌日物調達金利)に対して10bp近いプレミアムで推移している。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米経済、「信じられないほど」力強い=JPモルガンC

ワールド

北朝鮮、圧倒的な軍事力構築を継続へ─金与正氏=KC

ビジネス

米ビザ、四半期利益が予想上回る 堅調な消費動向で 

ビジネス

米国株式市場=続伸、マグニフィセント7などの決算に
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 7

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 10

    ロシア、NATOとの大規模紛争に備えてフィンランド国…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中