ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル全面安、FRB議長タカ派化せず

2023年02月08日(水)06時29分

ニューヨーク外為市場では、ドルが1カ月ぶりの高値から下落し、円、スイスフラン、豪ドル、ニュージーランドドルなどに対し全面安となった。2016年1月撮影(2023年 ロイター/Jason Lee)

[ニューヨーク 7日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが1カ月ぶりの高値から下落し、円、スイスフラン、豪ドル、ニュージーランドドルなどに対し全面安となった。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が今年のインフレは大幅に低下すると述べ、ディスインフレが始まったとの見方を改めて示したことを受けた動き。

パウエル議長は1月の米雇用統計について「これほど強いとは予期していなかった」とし、「金融引き締めがなぜかなりの期間を要するプロセスになるかが示された」と述べた。

ただ、力強い雇用統計にもかかわらずタカ派スタンスに戻らなかったことで、すでに織り込まれている以上の利上げは行われないとの見方が市場で広まった。

コメリカバンクのチーフエコノミスト、ビル・アダムス氏は「パウエル議長はより積極的な姿勢への転換を示す機会があったにもかかわらず、その機会を利用しなかった」とし、「FRBはあと1回、もしくはあと2回の利上げを実施した後、利上げを停止する」との見方を示した。

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.2%安の103.39。パウエル議長の発言を受け、この日の安値を付けた。

ユーロはほぼ横ばいの1.0719ドル。 一時は1.0670ドルと、5週間ぶり安値を付けた。

ドルは対円で1.2%安の131.07円。前日は日本経済新聞が政府が黒田東彦日銀総裁の後任として雨宮正佳・日銀副総裁に就任を打診したと報じたことを受け、ドルは対円で1カ月ぶり高値を付けていた。雨宮氏は他の候補者よりもハト派的と見られている。

英ポンドは0.1%高の1.2035ドル。前日は1.1974ドルと、1カ月ぶり安値を付けていた。

豪ドルは0.9%高の0.6943米ドル。オーストラリア準備銀行(中央銀行)はこの日、25ベーシスポイント(bp)の利上げを決定。追加利上げが必要になるとの見通しを改めて示し、大方の予想よりもタカ派的なトーンを打ち出した。

ドル/円 NY午後4時 131.07/131.10

始値 132.13

高値 132.16

安値 130.49

ユーロ/ドル NY午後4時 1.0723/1.0727

始値 1.0702

高値 1.0766

安値 1.0669

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

豪GDP、第3四半期は前年比2年ぶり大幅伸び 前期

ビジネス

アンソロピック、来年にもIPOを計画 法律事務所起

ワールド

原油先物は続落、供給過剰への懸念広がる

ビジネス

来年末のS&P500、現行水準から10%上昇へ=B
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大気質指数200超え!テヘランのスモッグは「殺人レベル」、最悪の環境危機の原因とは?
  • 2
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が猛追
  • 3
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇気」
  • 4
    若者から中高年まで ── 韓国を襲う「自殺の連鎖」が止…
  • 5
    コンセントが足りない!...パナソニックが「四隅配置…
  • 6
    海底ケーブルを守れ──NATOが導入する新型水中ドロー…
  • 7
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 8
    「世界一幸せな国」フィンランドの今...ノキアの携帯…
  • 9
    22歳女教師、13歳の生徒に「わいせつコンテンツ」送…
  • 10
    もう無茶苦茶...トランプ政権下で行われた「シャーロ…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 3
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 8
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中