ニュース速報

ビジネス

印アダニが対抗措置検討、不正指摘して空売りのヒンデンブルグに

2023年01月27日(金)07時34分

 1月26日、インドの財閥アダニ・グループは、海外のタックスヘイブン(租税回避地)を不正利用しているなどと記したリポートを公表した投資会社ヒンデンブルグ・リサーチに対して、法的手段を含めた対抗措置を検討していることを明らかにした。写真はインドのアフマダーバードで2021年4月撮影(2023年 ロイター/Amit Dave)

[ベンガルール 26日 ロイター] - インドの財閥アダニ・グループは26日、海外のタックスヘイブン(租税回避地)を不正利用しているなどと記したリポートを公表した投資会社ヒンデンブルグ・リサーチに対して、法的手段を含めた対抗措置を検討していることを明らかにした。

空売りで知られるヒンデンブルグはこのリポートで、アダニのタックスヘイブン利用方法などに疑念を投じるとともに、アダニの米国上場社債やインド国外で取引されているデリバティブ商品を通じて空売りポジションを構築したと表明。その後25日のインド株式市場では、アダニ・グループの上場企業7社の時価総額が合計107億3000万ドル失われた。

こうした中でアダニの法務部門責任者はインドの証券取引所向け声明で、ヒンデンブルグのリポートを「悪意があり、調査不足だ」と批判し、「われわれは米国およびインドの法律において事態の是正や相手方への懲罰に有用な条項を見定めている」と述べた。

さらにリポートが「アダニ・グループや株主、投資家に悪影響を及ぼした。リポートが生み出したインド株式市場のボラティリティーは大きな懸念要素になっている」と付け加えた。

一方ヒンデンブルグはツイッターへの投稿で、リポート内容は完全な裏付けがあり、法的手段を行使することに妥当性はないと信じていると主張した。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロ軍、ドネツク州要衝制圧か プーチン氏「任務遂行に

ビジネス

日経平均は横ばい、前日安から反発後に失速 月初の需

ビジネス

午後3時のドルは155円後半で小幅高、円売りじわり

ビジネス

英、ESG格付け規則を28年施行へ 利益相反懸念に
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「世界一幸せな国」フィンランドの今...ノキアの携帯終了、戦争で観光業打撃、福祉費用が削減へ
  • 2
    【クイズ】1位は北海道で圧倒的...日本で2番目に「カニの漁獲量」が多い県は?
  • 3
    大気質指数200超え!テヘランのスモッグは「殺人レベル」、最悪の環境危機の原因とは?
  • 4
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が…
  • 5
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 6
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 7
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 8
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 9
    中国の「かんしゃく外交」に日本は屈するな──冷静に…
  • 10
    600人超死亡、400万人超が被災...東南アジアの豪雨の…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 6
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 7
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 8
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中