ニュース速報

ビジネス

米ビザの10─12月期、利益予想上回る 収入伸びは鈍化

2023年01月27日(金)10時30分

 米クレジットカード大手ビザが26日発表した第1・四半期(2022年12月31日まで)決算は、景気減速にもかかわらず個人消費が堅調だったことで決済額が急増し、収入が増加した。写真はイメージ。2021年7月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)

[26日 ロイター] - 米クレジットカード大手・ビザが26日発表した第1・四半期(2022年12月31日まで)決算は、景気減速にもかかわらず個人消費が堅調だったことで利益が予想を上回った。

収入は12%増の79億ドル。伸び率は過去7四半期で最も低い水準だった。

一時項目を除く1株当たり利益は2.18ドル。リフィニティブがまとめたアナリスト予想平均の2.01ドルを上回った。

決算発表を受け、引け後の取引で株価は1.4%上昇した。

国境をまたぐ取引(クロスボーダー決済額)は、為替変動の影響を除いたベースで22%増加した。決済総額も7%増加した。

ただ、クロスボーダー決済額の伸び率は前年同期の40%を下回り、決済額の伸び率も20%に届かなかった。

バサント・プラブ最高財務責任者(CFO)は「前年比の伸び率は新型コロナウイルス禍からの力強い回復が終わると緩やかになる」と説明した。

さらに、ロシア市場からの撤退は第2・四半期の決済額に影響するとの見方を示した。

同業のマスターカードもこの日、旅行需要の減速が見込まれるとして今四半期の収入の伸びが予想を下回ると見通した。

バンクレイトのアナリスト、テッド・ロスマン氏は「個人消費は持ちこたえているが、高インフレと金利上昇の影響により、逆風が強まっている」と分析。

22年はコロナ禍後の旅行需要の増加でカード利用が増えたが、23年の旅行需要の状況は厳しくなるかもしれないと指摘した。

ビザは昨年10月、米国人の海外旅行は増えているものの、ドル高は海外からの旅行者に大きく依存する米国の旅行業界にはプラスにならないと予想していた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米連邦地裁、H─1Bビザ巡る商工会議所の訴え退ける

ワールド

米東部の高齢者施設で爆発、2人死亡 ガス漏れか

ビジネス

午前の日経平均は続伸も値幅限定、クリスマス休暇で手

ビジネス

歳出最大122.3兆円で最終調整、新規国債は29.
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これまでで最も希望が持てる」
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 6
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 7
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 8
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 9
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 10
    なぜ人は「過去の失敗」ばかり覚えているのか?――老…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中