ニュース速報

ビジネス

鴻海の中国iPhone工場、1月上旬までに全面再開見込む=関係筋

2022年12月05日(月)18時55分

 12月5日、米アップルのサプライヤーである台湾・鴻海精密工業 は新型コロナウイルス感染対策を巡る騒動で生産が一部停止している中国河南省鄭州工場について、12月下旬から1月上旬ごろの全面再開を見込んでいる。写真は鴻海のロゴ。台湾の台北で11月撮影(2022年 ロイター/Ann Wang)

[台北 5日 ロイター] - 米アップルのサプライヤーである台湾・鴻海精密工業 は新型コロナウイルス感染対策を巡る騒動で生産が一部停止している中国河南省鄭州工場について、12月下旬から1月上旬ごろの全面再開を見込んでいる。事情に詳しい関係筋が5日、明らかにした。

鴻海と地元政府は工場の人員獲得に総力を挙げているが、多くの不確実性が残っているという。

世界最大のiPhone生産拠点である同工場では厳しいコロナ規制を背景に労働者が相次ぎ隔離を義務付けられたり、工場から逃げ出したため、年末商戦を前に生産が中断していた。

関係筋は「生産能力が段階的に回復している」とし、従業員の新規採用が行われていることを明らかにした。「採用がスムーズにいけば3─4週間後にはフル稼働生産を再開できる可能性がある」という。

同工場では先月、暴力的な抗議活動も起きており、関係筋によると、勤務に不安を持つ人もいる。

鴻海はコメントを控えている。鴻海の株価は0.5%上昇。

アナリストによると、約70%のiPhone組み立てを担う鴻海は鄭州工場でiPhone14プロなどプレミアムモデルの大半を生産している。

別の関係筋は「できる限り早期」の全面再開を期待しているとした上で「状況は安定している。地元政府が積極的に再開を支援している」と述べた。

<11月の売上高は減少>

同社は5日、11月の売上高が前年比11.4%減少したことを明らかにした。鄭州工場の新型コロナ感染対策で生産上の問題が発生した。

同社は「現在、全体の流行状況は制御されている。11月が最も影響を受けた」と表明。人員の新規採用を進めており、生産能力が徐々に通常に戻りつつあると述べた。

スマートフォンを含むスマート家電部門の11月の売上高は前年比で減少。鄭州工場の生産混乱で一部の出荷が影響を受けたことが一因という。

*システムの都合で再送します。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、国民に「直接資金還元」する医療保険制度

ビジネス

MSとエヌビディアが戦略提携、アンソロピックに最大

ビジネス

米失業保険継続受給件数、10月18日週に8月以来の

ワールド

中国過剰生産、解決策なければEU市場を保護=独財務
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 4
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂…
  • 9
    「日本人ファースト」「オーガニック右翼」というイ…
  • 10
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 9
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中